独自の観点からよりモダンな使いやすさとサウンド、そして豪華な外観を実現するPaul Reed Smithのギター。そんなPRSのギターに新たなモデルが登場です。
PRSはモデルごとの違いよりも1本1本の表情の違いが大きく、またボディシェイプも似通っているのでなかなか見分けが付きにくい側面もあったりするので、ニューモデルご紹介の前に現在のラインナップを簡単に見てみます。
まず、PRSギターは大きく分けて2つあります。1つはFenderやGibsonのマスタービルダーやヒストリックコレクション等に相当するカスタムメイドの高級モデルが「Private Stock」です。PRSのPrivate Stockは、スタンダードなモデルを基本として製作されますが、1本1本の仕様や外観が大きく異なるモデルで、どうしても欲しいモデルに出会ってしまったら一期一会でその場で買うかあきらめるかのどちらかしかない、というモデルとなります。
一方、こちらもバリエーションは豊かですが、PRSのレギュラーモデルはそこまでの超高級カスタムモデルとは違い、いくつかのラインナップがあります。簡単に見てみると、PRSレギュラーの最高級モデルが「ME Quatro」で、これは4世代目のModern Eagleです。その作りはほぼPrivate Stockと変わらないモデルです。
続いて最も有名なモデルが「Custom24」で、ダブルカッタウェイにPRSスケール(FenderとGibsonの中間的なスケール)を持ち、24Fに2ハムバッカーを搭載する、PRSを代表するギターです。
Custom24と見た目的に非常に似通っている「McCarty」は、よりレスポールに近いスタイルを求めたモデルで、Custom24よりもボディが厚く、22Fで、1953年頃のレスポールを思わせるラップアラウンドブリッジを採用したモデルです。このモデルはレスポールが作られた当時のGibson社長、テッド・マッカーティの助言を得て製作されたということで、McCartyのモデル名が付けられています。
McCarty同様22F仕様の「Studio」は、PRS独自のシングル風味な57/08 Narrowfieldピックアップを用いてSSH風の配列としたモデル。
ボディに独特の杢を持つスワンプアッシュを用いた低価格な「Swamp Ash」モデル。
そして「DC3」は、メイプルネックやピックガードマウントの3シングルPUを用いて、よりストラトに近いスタイルとしたモデルです。
PRSの中でも多彩なサウンドバリエーションを誇るのが「513」で、HSHスタイルの5つのPUを自在に組み合わせて13種類のサウンドを作るモデルです。3シングルバージョンは「305」となります。
ここまでのレギュラーモデルは全てPRS独自のダブルカッタウェイのボディシェイプを用いたモデルです。他はシングルカットの「SC58」、6弦側ホーンが短く、24F、2ハムながらストラト的なコントロール性を持った「Mira」、Miraのシングルカットバージョン的な位置づけの「Starla」、およびホロウボディの「Hollowbody II」とその12弦バージョンやシングルカットバージョン、ジャズ向けの「JA-15」と、あとはアコースティックギターのラインナップとなっています。
PUの違いやソリッドのモデルを元にしたホロウボディバージョンなど様々なバリエーションもありますが、基本的にこういったラインナップが現在のPRSのものです。Custom24やそれと同形状のボディを持つモデル、あとはMiraはよく見かけると思いますが、他はかなりマニアックでなかなか出回らないギターとなっていますね。
さて、長くなりましたが、今回のニューモデルのご紹介です。先ほど載せた、様々なサウンドバリエーションを持つ「513」やその3シングルバージョン「305」というモデルがありますが、今回登場したのはその2ハムバージョンとなる「408」です。モデル内に2種類のラインナップがありますのでご紹介します。
Paul Reed Smith 408 Maple Top
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中でも木目が派手なものは「10Top」としてラインナップされます。
基本的には同じスペックで、メイプルトップ、マホガニーバック、マホガニーネック22Fローズ指板。ピックアップは専用の408Treble/408Bassを搭載し、ブリッジはPRS Tremolo、またはPRS Stoptail。1Vol、1Toneに3Wayセレクターと2つのミニスイッチを搭載し、これらのスイッチによって8種類のサウンドバリエーションを実現する408システムを搭載したモデルとなります。
かつて定番モデルの1つだった、Custom24の22Fバージョン「Custom22」の進化版とも言えるスペックとなっています。
Paul Reed Smith 408 Standard
Paul Reed Smith (PRS)408 StandardPattern Thin Neck ShapeNatural |
こちらはボディにメイプルトップを無くし、マホガニーボディとしたモデルで、他の点に違いはありません。が、PRSらしい派手なメイプルの外観とはまた違った、全く違うスタイルにも見えるモデルとなっているのが特徴です。
PRS 408のデモムービー
PRSのギターは、モダンで癖のないサウンドが特徴と言われます。スケールもレスポールとストラトの中間で、ダブルカッタウェイにレスポール系のボディ材を用いてトレモロを搭載している・・・等、いろいろなシーンに対応できるモデルであり、豪華な外観からステージ映えもする、というギターです。
だから万人受けするかといえば意外とそうでもなく、けっこう好き嫌いの分かれるというか、癖がない故に癖のあるサウンドとなっているところがあったりして、合う人と合わない人の差が激しいギターでもあります。
とはいえ、やはり定番のギターブランドの1つですし、個人的には1つ持っていたい、そんなブランドですね。このニューモデルも面白そうで興味深いです。
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