Gibsonの長い歴史の中で、様々な年代の仕様を「トリビュート」、つまり再現でも復刻でもなく、その時代のエッセンスを受け継いだ仕様を持つモデルを展開するTributeシリーズ。
Gibson Les Paul Studio 50s Tributeから始まったこのシリーズは、その手頃な価格と、スタンダードなモデルから少し外れた仕様で人気となり、いろいろなモデルが登場しています。
今年になって、大幅にリニューアルされたSGですが、同時にTributeシリーズもリニューアルされ、さらに、新たなトリビュートモデルが登場しましたので、見てみましょう。
Gibson SG ’50s Tribute
 【エレキギター】Gibson SG 50s Tribute |
しかし、ヴィンテージモデルを再現したシリーズではないTributeシリーズにそれを言うのはナンセンスです。FenderのPawn Shopシリーズだって、存在しないギターが70年代にあったかのようにモデル名を付けているわけですし、それと同じように遊び感覚で楽しむことができるシリーズですからね。
こちらは、マホガニーボディに50sラウンデッドのマホガニーネック、ローズ指板に、ミディアムジャンボの24Fを搭載。ピックアップはGibson P-90です。2Vol、2Tone、3Wayセレクターにストップテイルピース+TOMブリッジとなります。
今回のリニューアルによってピックガードがなくなり、指板が24F化されました。ヘッドにはシルクスクリーンプリントですが、ロゴの他にダブルクラウンも付いています。
これはうちにあるRobot SGですが、これまでのTributeシリーズのSGはこのように、ヘッドはロゴだけだったので、シルクスクリーンとはいえこれは嬉しいですね。
Gibson SG ’60s Tribute
 【エレキギター】Gibson SG 60s Tribute |
というか、基本的にはさきほどの50s Tributeと大きな違いはありません。違う点としては、ネックが60sスリムテーパープロフィールになっている点と、ピックアップにBurstbucker1とBurstbucker2が搭載されている点のみの違いとなります。ピックガードレスで24F仕様。カバード2ハムのモデルですね。
Gibson SG ’70s Tribute
 【エレキギター】Gibson SG '70s Tribute 【新製品ギター】 |
そして、このモデルも、基本的なところは50s、60sと大きな違いはありません。ネックのプロフィールがmedium '70s profileという70年代の仕様になっている点と、ピックアップがDirty Fingersという高出力のオープンハムとなっている点が特徴のモデルとなります。
Gibson SG Future Tribute
そしてラストはこちら。50年代から70年代までをトリビュートしてきたこのシリーズですが、遂に「未来」をトリビュートしてしまいました。
基本的な仕様はこれまでのモデルを受け継いでいて、違いとしてはネックが60年代の非対称ネックとなっており、ピックアップにはLes Paul Traditional 2013 Spec
と同様の57 Classicと57 Classic Plus
のペアを装備。ただ、レスポールがカバードなのに対し、こちらはオープンとなっています。
Future、という割には意外と最もクラシックな仕様といえるのかもしれないモデルとなっています。
というわけで、新しくなったSGのTributeシリーズを見てみました。
やはり何よりも、全てに24Fを導入したことが大きいですね。通常、クラシックな仕様のギターを24F化すると、指板が伸びた分フロントPUが後退し、トラディショナルなサウンドが出せなくなる、ということがありましたが、SGの場合はもともとネックエンドとピックアップの間に隙間があるため、その隙間を指板が埋めたという形になり、SG本来のサウンドを大きく変えることなくより広い音域を確保出来るという点が違います。もちろん、22Fを24Fにすることで少しは音にも違いは出ると思いますが、その影響は非常に少ないと考えて良いと思います。
今年のGibsonのSGへの力の入れようはそれにしてもすごいです。そして、全てではありませんが全体的な傾向としてよりリーズナブルになっているのも特徴ですね。新しいSG、いろいろ弾いてみたいです。
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