ちまたに溢れる数々のペダル。いったいどんなペダルを選べば良いのか、自分に合うペダルはどんなものなのか。その答えを見つけるヒントとして、今改めて「定番」と呼ばれるペダルを振り返ってみる特集第2弾。大量生産モデル、ハンドメイド、激安にかかわらず、人気の高いペダルをいろいろとご紹介していきます。
今回は、前回のオーバードライブに続きディストーションペダルの定番を見てみたいと思います。では、いってみましょう!
※「定番」に定義はありません。あくまで個人的な印象も含んでいますので、これが入っていない、これは定番じゃない、といったご意見もあるかもしれませんがご了承ください。メーカーのアルファベット順にご紹介します。
BOSS DS-1 Distortioin
定番中の定番ディストーションです。発売は1978年。日本国内に於いては1989年に一度廃版となりましたが、2001年に改めて復活しました。海外では一度も廃版になったことはありません。
スタンダードな、エッジが立った鋭い音を特徴とするディストーションサウンドが特徴の、ロングセラーペダルです。多くのアーティストが使用し、またフォロワーのペダルも多く、モディファイされたモデルもたくさん出ています。
現行品レビュー
日本製レビュー
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BOSS MT-2 Metal Zone
ハイゲインバージョンの中でも最も有名で、最も定番のメタルディストーションペダルです。3バンドEQを搭載し、ミッドレンジは簡易的なパライコとすることで強力なEQ設定を可能としたモデル。このEQ設定は多くのハイゲインバージョンの定番形となっています。
強いバイト感のあるざらついたハイゲインサウンドが特徴です。
レビュー
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BOSS ST-2 Power Stack
これまでの2機種は、どちらも今では古くからあるペダルでした。しかしこちらは新しいペダルです。新製品がオールデジタルとなって以降の歪み系として最も人気の高いBOSSコンパクトモデルで、スタックアンプの音をイメージしたペダルとのことです。
その音はまさにマーシャルサウンドで、デジタルならではのフレキシブルで幅広いコントロールと合わせて、一躍定番ペダルとなったモデルです。
レビュー
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EMMA ReezaFRATzitz 2
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旧バージョンも定番として知られていましたが、2となってからはコントロールがより多彩になり、細かな調整にも対応。ハンドメイドペダルらしく音の特性を活かした歪みを作ることが出来るペダルです。
レビュー
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G2D Morpheus
【ディストーション】G2D Morpheus |
音そのものの抜けも良く、アンプ的に歪むサウンドが評価され、ハイゲインバージョンの最高峰と言われたこともあるペダルですね。実際、使いやすいペダルです。粘るリードから刻めるバッキングまで作ることの出来る良質なペダルです。
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JOYO US DREAM
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このペダルは、後述しますがSuhr Riotを元に作られており、クオリティも高く使いやすいディストーションです。
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Keeley MT-2 Twilight Zone
Keeley MT-2 Twilight Zone |
サンプルムービー(MT-2との比較)
Landgraff MO-D Distortion
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Landgraff Distortion Box
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分厚く、そして安定したスタック系のサウンドが特徴で、非常に使いやすいディストーションです。
レビュー
サンプルムービー(MO-Dとの比較)
MAD PROFESSOR Mighty Red Distortion
【新品】【送料無料】【新品】MAD PROFESSOR Mighty Red Distortion |
あの80'sの歪がここに!Mad Professor New Mighty Red Distortion 《エフェクター/ディストーシ... |
Marshall GV-2 The Guv'nor Plus
80年代、マーシャル初めてのディストーションペダルとして発売された「The Guv'nor」の後継機種にあたるモデルです。コンパクトな筐体に多彩なコントロールノブを搭載し、使いやすいスタンダードなマーシャル系ディストーションが得られます。初期のオリジナルモデルの方が評価されている感じがあり、また実際に音は違うんですが、このGV-2のサウンドの方がよりスタンダードなディストーションに近い音色となっていると個人的には感じます。
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Maxon DS830 Distortion Master
弁当箱と呼ばれるスタイルの筐体の、Maxon定番ディストーションです。
クリーンブーストから本格ディストーションサウンドにまで対応し、十分なレスポンスと音の太さ、音の伸びで人気の高いペダルです。
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MI Audio Crunch Box
スタックアンプを彷彿させる太さとヌケを兼ね備えたディストーション!MI AUDIO Crunch Box Dis... |
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MI Audio Super Crunch Box
MI AUDIO Super Crunch Box |
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MOOER Black Secret
このペダルはRatを基本とした回路で、後で出てきますが「Rat」「Turbo Rat」の2種類の音を作ることの出来るミニサイズペダルですね。音色としてオリジナルと比べると全体的にローが強めに出るので、迫力のあるモダンなサウンドとなる傾向はあります。
レビュー
サンプルムービー(Rat1、Rat2、Turbo Ratとの比較)
MXR Distortion+
そもそもディストーションとは、「歪み」そのものを表す言葉です。しかし、ディストーションペダルは歪み系そのものを表すわけではなく、ディストーションという歪みの中の1つの種類を表します。なぜそうなったのかというと、それはこのMXR Distortion+というペダルの存在があったからです。
歪みといえばファズが圧倒的だった時代、当時としては全然歪まないエフェクター「Overdrive」をBOSSが発売しオーバードライブという名前を定着させたのと同様、ファズともオーバードライブとも違ったアンプライクな歪みを作るDistortion+というペダルがあったから、今この種のペダルがディストーションと呼ばれるようになったわけですね。
ランディ・ローズの使用でも有名なペダルで、アメリカンな乾いた軽めの明るいサウンドが特徴です。
試奏レポート
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Okko Diablo Gain+
OKKO / Diablo Gain+ 【送料無料】【ディストーション】【池袋店】 |
このペダルは、音の厚みが独特で、アンプらしさをどのくらい出すのか、どんなスピーカーに近い音にするのか、といったことをこの多彩なコントロールで調整していくことができます。ちょっと変わっていますが、使い慣れると手放せなくなるペダルですね。どちらかというとオーバードライブに近いディストーションです。
試奏レポート
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Playtech Heavy Metal
サウンドハウスオリジナル激安ブランド、Playtechのハイゲインディストーションです。
MT-2と同様のコントロールを搭載し、少し古くさいメタルサウンドを得られるペダルですね。低価格ながら本格的な音のペダルとして知られています。
レビュー
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ProCo Rat2
【送料無料】PROCO RAT2 ディストーション エフェクター プロコの定番ディストーション |
レビュー
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ProCo Turebo Rat
ProCoは、前述のRAT以外にもいくつかエフェクターを出していますが、それらは日本に於いて、それほど注目されているとは言えないと思います。そんな中、Radioheadのトム・ヨークらが使用したことで人気となったのがこのTurbo Ratです。
基本的な回路はRatですが、LEDクリッピングとすることでゲインを上げ、同時に音量も上がったのがこのペダルです。
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Rockett Pedals 10 TON HAMMER
ディストーション Rockett Pedals 10 Ton Hammer |
この10 TON HAMMERは、スムーズなオーバードライブからハイゲインなディストーションまでをカバーできるペダルで、特にきめ細かい歪みが大きな特徴のペダルです。独特ですが正統派で、似たモデルは無いけれどアンプライク、そんなペダルですね。日本での発売当初は定番の1つとして大きな話題となりましたが、最近は代理店の変更などにともない、ちょっと埋もれた感はあるような気もします。現在は当初とはカラーが変更されたモデルが発売されています。優秀なディストーションです。
レビュー
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Suhr Riot
SUHR Riot Distortion |
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Z.Vex Box of Rock
【 送料無料!】ZVEX BOX OF ROCK Vexter Series【 送料無料!】【smtb-u】 |
Marshall JTM45のサウンドを再現するために作られたペダルで、ディストーションというよりもローが非常に太いオーバードライブ、といった感じにも使えます。すこし独特ながらプレキシ系マーシャルサウンドを作るペダルで、良質なクリーンブースターも搭載し、定番のマーシャル系ペダルの1つとして人気の高いモデルですね。
レビュー
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というわけで、今回は定番ディストーションを見てみました。全部で23種類(MRDのPCBを分ければ24種類)のペダルをご紹介してみました。
見てみると分かると思いますが、ディストーションって「定番」と呼ばれるペダルの幅が、オーバードライブよりも広いんですよね。オーバードライブだと、だいたい○○系、みたいな感じで分けられるんですが、ディストーションの場合はRat系モデルとハイゲインペダル、あとマーシャル系かな、はけっこうな勢力がありますが、他はそれぞれオリジナリティに富んだモデルが多いのも特徴です。Rat系はともかく、ハイゲインもマーシャル系も、狙う音や音の演出などはそれぞれ違いますし、回路的にも似たモデルはかなり少ないです。
その分、「欲しい音」の選択肢は広くなってくるので、単純に好きなジャンルなどから、「それならこのモデル」とはなかなか言いにくい部分があるのも事実。なので試奏をしてみていろいろ考えてみるのが良いと思います。個人的に、ディストーションを試奏する際のポイントは、自分のギターやよく使うアンプ等、またはそれに近いモデルを試奏するというのを前提として、「パワーコード1発」「ミュート」「最大ゲイン」です。接続して、だいたいノブを真ん中くらいに合わせてパワーコードを弾く。その時点でディストーションに関しては大体、「好きか嫌いか」が分かれると思います。ミュートは、ペダルの、特にローエンドの特性と自分の好みが合うかどうかの確認で、最大ゲインは必要なゲインを得られるかどうかの確認。これだけやれば、だいたいはそのペダルが自分に合うかどうかは分かると思います。
定番ペダルを中心に見ていくのも、逆にあえて定番を外してちょっと凝ったモデルを探すのも良いと思います。ただ、どちらにせよ定番が何なのかを知っておくのは良いことではないかと思います。音作り、ペダル選びの参考になったなら嬉しいです。
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