ハイゲインディストーション。メタルなどの高いゲインのサウンドをクリーンアンプでも作ることができるようなペダルです。
かつて、ハイゲインディストーションといえばそれが1つのジャンルと言っても良いような形で他と確立した存在でした。最近はエフェクターのクオリティがたかまり、ハイゲインディストーションにもいろいろなモデルが出てきています。
今回は3つのグループに分け、それらの代表的なモデルをいくつか載せながら最近のハイゲインディストーションの傾向を見てみようと思います。
では、いってみましょう!
- メタルディストーション
まずは昔ながらのいわゆる“ハイゲインディストーション”から。
BOSS MT-2 Metal Zone
3バンドEQを搭載し、Midコントロールの中心周波数を可変できるようにするスタイル。MT-2型と言って通じるほど、このスタイルのEQ構成を確立したモデルです。サウンドはクラシカルなメタルサウンド。
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EMMA PisdiYAUwot
個人的に弾いたことがあって、これはとても良いペダルだと思います。Level、Low、Mid、High、Gainのシンプルなコントロールを搭載しています。
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Amptweaker TightMetal Pro
Volume、Low、Mid、High、Gain、Tightの6ノブに加え、Boost Volume、Boost Gainコントロールにより歪み回路の前後のブーストを個別にコントロール可能。ブーストフットスイッチを押せば歪み前後のブーストがまとめてONになり、望み通りのゲインや音量のブーストが可能です。
さらに、ブースト時の音色のミッドを強くするMid Boost、歪みのミッドレンジをプレキシ風に変えられるMid、歪みのエッジをスムースにできるEdge、ノイズゲートのON/OFFを行うGate、ゲイン幅を切り替えるGainの5つのスライドスイッチを搭載。さらに本体には3つのエフェクトループを搭載。エフェクトON時に有効になるユニバーサルループ、ブーストON時に有効になるブーストループ、そしてエフェクトOFF時にのみ有効になるSideTrakループで、このペダル自体をスイッチャーのように使うことも可能。内部には追加コントロールやスイッチがあり、エフェクトON(ブーストOFF)時とブーストON時のサウンドを個別に調整出来る2つのFATスイッチ、ユニバーサルとブーストループを歪みの前と後ろどちらに置くかを設定出来る2つのPre/Postスイッチ、さらにノイズゲートON時のゲートの効きを調整するトリムポット、および電池駆動時の駆動電圧を9Vと18Vで切り替えるスイッチとなっています。
アダプターは9〜18Vに対応。電池ボックスが2つあり、2つの電池を使っての18V駆動にも対応。アダプター駆動時にはノブを側面から照らすLEDが常時点灯しますし、絶対に踏めない場所にある電源スイッチを使えば電池を内部にいれたままボードをセットしていても電池の消耗を抑えられます。
バリエーションモデルも様々作られています。
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- アンプ再現ペダル
新たな勢力です。アンプサウンドを再現するAIABとも呼ばれるスタイルのペダル。アンプのもつサウンドを再現する。その元になるアンプがハイゲインなアンプだったなら、そのペダルはハイゲインなディストーションになります。いろいろなブランドからも出ていますが、ここではアンプメーカー自身が制作するアンプサウンド系ハイゲインペダルを見てみましょう。
Bogner Uberschall
コントロールはVolume、Treble、Middle、Bass、GainとVolumeコントロールの+/0ノブ。ディスクリートによる5ゲインステージで、ハイゲインサウンドを実現するペダルです。
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Mesa Boogie THROTTLE BOX EQ
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Diezel VH4 PEDAL
VH4のチャンネル3のサウンドを再現したペダルです。
コントロールはTreble、Middle、Bass、GainとMaster、Presence、Deepコントロールを搭載。プリアンプセクションの3バンドEQとゲインコントロール、パワーアンプセクションのマスターと超高域、超低域のコントロールを再現。入出力端子は、インプットとギターアンプ用アウトプット、およびパワーアンプ用のアウトプットを搭載。Gainコントロールもクリーンからメタルディストーションまでをカバーする幅広いコントロールが可能です。
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- ハイエンドデジタルマルチエフェクター
ハイゲイン専用ペダルではありませんが、デジタルモデリングのレベルも最近は高まっています。あえてペダルタイプのものを載せますが、ラックやアンプヘッドタイプのモデルを使ってチューブアンプを使わずにハイゲインサウンドを作っているプレイヤーも多いですね。
Positive Grid BIAS Distortion
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Fractal Audio Systems FX8 Mark II
最大128のプリセットを保存できるマルチエフェクトで、20種類以上のハイクオリティな「エフェクトブロック」の中から8つまでを同時に使うことができます。また、グローバルヴォリュームと10バンドのグローバルEQを搭載し、全体のサウンドを整えたり設定することができます。もちろんボリュームは外部エクスプレッションペダルなどでコントロール可能。エフェクトブロックは、さらに中に複数のエフェクトがあり、その中から好きなサウンドを1つ選択して使用でき、また、それらの8つのエフェクトは全て直列/並列が選択できるということです。もちろん各エフェクトには細かなパラメータがあり、それらは本体のディスプレイだけでなくPC/Mac上から各パラメータの編集やファームウェアアップデートが可能です。入出力系はプリとポストの2つに分かれた構造。つまりアンプの前とエフェクトループを1台でまとめて管理することができます。
プリは1In2Out、ポストは2In2Outです。さらにPedal端子を2つ、Relay端子を2つ装備。それぞれTRS(ステレオ)端子で、エクスプレッションペダルによるコントロールや外部フットスイッチを接続し、より詳細なリアルタイムコントロールが可能となっています。さらにUSBとMIDI IN/OUTを搭載しています。
FX8のサンプルムービー
こんな感じです。以前からのモデルを継承するハイゲインディストーション、アンプサウンド系ペダル、そしてデジタル系。ハイゲイン系もいろいろ選択肢が増えてきて良いかなと思います。最終的に必要な音を作るペダルを選ぶのが大事なので、どのタイプが良い、悪いということではなく、好きな音が出るペダルを使うと良いと思います。
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