もともと、1本で幅広いサウンドを作るためのギターとして生まれた、SSH配列。リアPUをハムバッカーとすることで、プレイアビリティの高いストラトキャスタースタイルのギターで、澄んだクリーンから太いサウンドまでをカバーするのがSSHのストラトタイプです。
その高いプレイアビリティと万能性は多くのギタリストに愛され、さらにパワーのあるサウンドを求め、メタル系のモデルではHSHスタイルのギターもよく使われます。
始まりは、万能性、言い換えれば、ギターを持ち替える「手間を惜しんだ」とも言えるスタイル。だからこそ、そのリアハムのサウンドはもともとハムバッカーサウンドのギター、例えばレスポール系とはまた少し違っており、同時にフロント、センター、リアのPUサウンドのバランスも、3シングルのストラトキャスターとは異なっています。
だからこそ、単に万能というだけでなく、SSHのストラト系ギターサウンドというのがあり、それは特にモダンなスタイルの楽曲でよく聴かれる音色となっている、とも言えます。
SSHスタイルのギターは、手頃なモデルは初めの1本としてもとても優秀です。
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そして、SSHのST系スタイルのギターはコンポーネント系とも呼ばれるハイエンドなギターにもよく見られます。
そういったギターはオーダーで細かく仕様を設定できたり、様々なデザイン、材の組み合わせなどが多くあります。そこで、今回はハイエンドなSSHギターを見ながら、どんな”ハイエンドブランド”があるのかいろいろ見てみましょう。
形としてはこんな感じで載せていきます。
Fender
Amaerican EliteシリーズはフェンダーUSAレギュラーの最上位モデルで、ハイエンドな領域に入るギターですね。
Fender Custom Shop
ただ、カスタムショップはその名の通りカスタムでギターを制作するため、少ないながらもSSHモデルが出ることがありますね。
こんな感じで、ブランド名とSSHギターを載せつつ、ギター本体の細かなスペックではなくブランド自体の説明をメインに載せていこうと思います。
ということで、ここからはフェンダー以外の「ST系」モデルを制作するハイエンドブランドを見てみましょう。
Astrum Guitars
実は国産ブランド。ですが日本だけでなく世界でギターを販売することを前提としたブランドです。
ちなみに、有名な日本製ギターメーカーにJersey girlというブランドがありますが、Jersey girlは日本製ながら日本では一般販売を行わず、海外向けにギターを制作しています。
Astrumはそこまで海外専用ではありませんが、かなり海外を意識したギターを制作している感じですね。
Bacchus
低価格なエントリーモデルから、ハイエンドモデルまで幅広くギターを制作しています。モダンなスタイルや材なども積極的に導入し、ショップオーダーモデルやショウモデルなども多数制作。特にハイエンドなモデルではカスタムオーダーや特別なモデルが数多くあります。
Black Smoker
トラディショナルなスタイルのモデルから、よりモダンな風合いのモデルも多く制作しています。
Charvel
1978年にJacksonの傘下となり、その後86年~2011年には日本製のギターを販売、2002年にFender傘下となっています。
2019年には日本製ギターの販売も再開。またアメリカ製モデルではハイエンドなモデルも制作しています。
dragonfly
dragonflyは日本のアーティストの使用者も非常に多く、独自の666スケールや、バリトンよりさらに長いスケールのギターなども制作しています。
ESP
国内外に非常に多くの使用アーティストがいて、アーティストシグネチャーモデルも数多く制作しています。特にハイゲイン系のギターを得意としていて、V系やメタルギタリストの使用者は特に多いです。アーティストを大事にする姿勢などは一貫していますね。変形ギターも数多く制作していますね。
またギター制作者の育成などにも力を入れています。また本家ESP以外にもNavigator、LTD、Killer、Edwards、Grass Rootsなどの関連ブランドも多くあります。
ということで変形モデルやハイゲインなイメージが強いESPですが、Snapperはスタンダードなストラト系スタイルのモデルですね。日本製らしいかっちりとした作りにも定評があります。
Freedom Custom Guitar Research
丁寧な作りと高い精度、材へのこだわりや演奏性の高さなど、全てにおいてハイレベルなギターです。
G'Seven Guitars
クラシックなスタイルのギターをラインナップするのがg7 Specialで、基本的にショップオーダーで制作されるモデルとなります。
Giulio Negrini Guitars
主にカスタムメイドのギターを制作しています。
ハイエンドな作りはもちろん、カラーやデザインなどの美しさにも定評があります。
Gray Guitars
HISTORY
Ibanez
エントリーモデルから本格モデルまで、トラディショナルからエクストリーム、ハコモノなど幅広いギターラインナップを持ちます。ことストラトシェイプのモデルではIbanezといえばHSHと言えるほどHSHモデルが多く、SSHモデルは少ないんですが、アーティストモデルや限定モデル、オーダーモデルにはこうしたSSHモデルがありますね。
フジゲンやSugiにて制作されるj.customシリーズはIbanezのなかでも最上位のクラスで、ハイエンドなモデルとなっています。
Iconic Guitars
クラシックなスタイルにモダンなスタイルを組み合わせ、こだわって選ばれた材を使用し、細部まで丁寧に制作されたギターをラインナップしています。
infinite
Jackson
もともとCharvelのクラフトマンだったグローバー・ジャクソンがランディ・ローズのアイディアから制作したギターに付けたブランドロゴが始まりです。
後にCharvel自体を傘下に収めたりしました。
コンコルドヘッドと呼ばれるとんがった3角形のヘッドはメタルギターのスタイルを決定づけた要素となりました。
ディンキーはCharvelブランドでも展開されています。
このモデルはIron Maden、エイドリアン・スミスモデルです。
James Tyler
James Tyler Japan
Knaggs
Kz Guitar Works
このモデルはホンジュラスマホガニーを使用するなど、トラディショナルなスタイルに独自の要素を加えたモデルとなっています。
Marchione
最初はニューヨークに工房を構え、10年の経験で高い評価を得てテキサス、ヒューストンに戻りました。
天才と呼ばれるルシアーの制作するMarchione Guitarsは最高峰のハイエンドギターの1つとして知られています。たとえばこのモデルはボディからネックまで、全てを1本の材から制作されたモデルです。フルスケールのギターでこの作りはマルキオーネならではですね。
MAYONES
Michael Tuttle Guitars
主にフェンダースタイルを中心としたギターを制作し、高いクオリティでこだわり高いギターをラインナップしています。
momose
Moon
ESPから独立した経営陣やビルダーによるブランドとして1978年に設立。
初期はSchector製ボディやネックを使用していましたが、現在は国産で、自由度の高いオーダーにも柔軟に対応するコンポーネントブランドとして制作されています。
多くのアーティストが使用するギターメーカーとしてもよく知られています。
Musicman
元々はギターアンプから始まったメーカーですが、その後Sting Rayベース、そしてEVHモデルやスティーブ・ルカサー、ジョン・ペトルーシモデルなどシグネチャーモデルもラインナップの中心となっています。CutlassシリーズはそんなMusicmanのスタンダードなモデルです。
Paoletti Guitars
トスカーナワインを制作する家族のもと、ワイン樽からギターを制作したのが始まり。
主に130年以上の古いチェスナットを使用したギターを中心としたラインナップで、スタンダードなスタイルでもアーティスティックなスタイルのギターを制作しています。
Red House Guitars
ギターメーカーとしては2020年ですがRed House自体は1987年に設立され、リペアやカスタムを長年行っていた経験でギターを制作しています。
Piccolaはちょっと小ぶりなスタイルでロングスケールのストラトスタイル。ハイレスポンスでハイクオリティなギターです。
SAITO Guitars
その高いクオリティのモデルはハイエンドの領域に入りながらコストパフォーマンスの高さでも人気です。
Strandberg
スウェーデン本国のカスタムショップは現在閉鎖され、日本とインドネシア(一部中国)にてギターを制作しています。
マルチスケール、ヘッドレスながらトレモロユニットを搭載し、SSHのスタイルで“新世代のストラトスタイル”というようなギターに仕上がっています。
Suhr
レスポール系スタイルのPRSに対するフェンダー系ハイエンドブランドとして高い人気を持ちます。
サウンドはモダンギターを象徴するようなトーンで、多くのギタリストが使用しています。
T's Guitars
Tom Anderson
バスウッドの良さを広め、コンポーネント系メーカーの代表としてよく知られています。高い操作性や多機能なコントロール系なども有名ですね。もちろんボディ材にはバスウッド以外にも多く使用。James Tylerも元々はTom Andersonのギターを使用していたということも知られています。
Xotic
使用アーティストも多く、評価も高いモデルを多くラインナップしていますね。
Vigier Guitars
独自のゼロフレットや、ナットから先の共鳴をなくすミュートなど、独特のスタイルを持つモデルを制作しています。
Yosegi Music
ストラトスタイルのモデルは箱根のススキ野草原、仙石原に因んで Sengokuと付けられています。
戦国ではないですが、仙石原は漫画センゴクの主人公、仙石秀久に因むという説もあるのであながち間違いではないかもです。
それはともかく、SSHストラトスタイルながら、他のギターには無い寄木細工のギターというのも面白いです。
ということで、30ブランド以上。
ハイエンドギターメーカーって最近すごく流通が増えていて面白いです。国産の小さなメーカーも増えていますし、アメリカだけでなくヨーロッパ系のモデルもいろいろ入って来ていた楽しいですね。
まぁ実を言うとPRS買ったら今度はSSHストラト系も欲しくなって。すぐに買うわけじゃないけど。まぁPRSに対してならSuhrかなと思いつつ、Nik Huberに対するマルキオーネとか、もっと珍しいスタイルのモデルとかも見てみたいと思ったりして、そしたらできるだけいろいろまとめてみたいなと思って、書いてみました。
レスポール系もまとめました。
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