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新曲「雨粒のエピツク」、シンセとか全部見せます。


シンセの使い方を勉強しようと思って…。
先月の「イノリノウタ」に続き、また曲作ってみました。
雨粒のエピツク」という曲です。

Youtube
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ニコニコ

前回のイノリノウタあたりでいろいろと音源をアップデートしたり買ったりしていました。「イノリノウタ」はケルト風な曲だったので、めっちゃアコースティックな楽器を使う曲でしたので、使った音源というのはいわゆるサンプリング音源(実際の楽器などを細かく録音して使う音源)ばかりだったわけです。
で、いろいろと持ってる音源を見ていて、気づいたんです。いつの間にかシンセがめっちゃ揃ってるな、と…。

今だと普通にバンド曲でもシンセ入れたりとかよくあるわけですが、シンセの使い方もちゃんとやってみないともったいないと思いました。なので、シンセをたくさん使った曲を作りたいと思ったんです。

で、EDMっぽい感じの曲でイメージできたのがダブステップな曲でした。ダブステップのあの重たいリズムとかSuper Sawなシンセとかけっこう好きなんですよ。ヘヴィめのロックが好きな人はダブステップ好きな人多いんじゃないかと勝手に思ったりします。Super Sawのシンセはハイゲインなギターサウンドに通じる倍音成分がありますし、重たいリズムはミドルテンポくらいのヘヴィロックに通じると思います。

かといって、ガチガチのダブステップの全盛期は2010年前半くらいです。ちょっと古く感じるというのもあるし、そもそもそんなEDMの造詣は深くないので、「正統派ダブステップ作って」と言われても全然イメージできません。

なので、自分でイメージできて、楽曲として作れるようなダブステップってあるんだろうかと思って、たどり着いたのがメロディックダブステップです。
ダブステップは、そもそもが2ステップというジャンルをダブミックスしたものから始まっていると言われています。ベースやリズムを中心としたジャンルで、中低域付近が中心となっています。それをもっとポップな感じというか、聞きやすくした楽曲が出てくるようになります。ブロステップ(Brostep)というジャンル。これが特に人気となりました。
BrostepのBroは英語の親しみを込めて友達を呼んだりするときのBro.で、ダブステップの仲間みたいな感じの意味だということです。

で、そういう「聞きやすい」ダブステップをさらにメロディアスにしたものがメロディックダブステップです。2ステップのビートに被さるベースを主体とするのがダブステップなら、そこにメロディが入ってビートの要素が薄まり、ヴォーカルが加わることもある、というメロディックダブステップ。これがすごく良い感じというか、個人的に好きな感じの楽曲が多くて、この方向ならEDM全然作ったことのない自分でも作れそうだと思い、いろいろなアーティストさんの曲を聞いてみました。

その中でも特に好きだなと思ったアーティストが、Seven Lionsです。
www.youtube.com
こういう感じの曲ですね。なんか聞きやすい、というか、慣れたロック系の楽曲に近い要素をどこかに感じます。EDMは本来ノッて踊るための曲なので、じっくり曲の構成とか作り、音などを分析して聴くと、慣れてないジャンルだとすごい疲れることが多いです。でも、Seven Lionsは全然疲れないし、むしろ良いなーと思って聴くことが多かったんですね。
なんでだろうなと思って生い立ちを見ると、Seven Lions=Jeff Montalvo(DJ、プロデューサー)は、元メタルドラマー。メタルバンドでドラムを叩いていてEDMを全く知らなかったものの、バンドではなく一人で音楽を作ることができるということからエレクトロミュージックを始めたということで、まぁロックとかメタル畑の真ん中に居た人でした。
けっこうそういう音楽的な来歴って重要で、ジャンルは全く違ってもその曲のミックスのバランスだったり、構成だったりといった曲の中心の部分に共通する感覚があったりします。実際、個人的に好きだなと思うアーティストって、ほぼどこかでロックを通ってる人が多いと感じます。

で、それでSeven Lionsを気に入って、その曲を多く聴いてメロディックダブステップというジャンルを学んだので、正直言って今回の曲、「雨粒のエピツク」はだいぶ影響されてると思います。でも自分なりにメロディックダブステップでギターの要素も入れた感じになったので、けっこう気に入った曲になりました。

ということで、ここからはいつもどおり、実際に使った音源やシンセのレイヤー構成など細かく書いていきます。興味あればどうぞ。
では、「雨粒のエピツク」で使った音源などを見ていきましょう。この曲は、2種類のパートで構成されています。静かなチル系の部分と、ダブステップの部分です。まずはチルっぽい部分から。

チルパート(例)

  • クリーンギター


ここはクリーンのギターが入っています。ギターはストラト。Kemper ProfilerでVHT Classicのクリーントーンを使っています。また、これはトラックをコピーして片方をオクターブ上げて混ぜています。


エフェクトはコーラスとディレイとシマーリバーブをあとから掛けています。これで浮遊感と液体っぽい感じを作ってみました。

  • ノイズ


曲の最初や、要所で流れる雨音っぽいホワイトノイズ。これはSampleTank4に含まれる、その名も「Rain」というホワイトノイズです。アナログシンセで作られるホワイトノイズを再現したものです。

  • シンセコード(パッド)


このパート全体で使っている基本のパッドです。定番のシンセSERUMで、Echo Sound Worksからダウンロードできるフリープリセットを使っています。


続いて、Cinesamples Musioのシンセ、VisionのNeutronというパッチをレイヤーしています。


そして、そこに動きのある音をレイヤー。これもSERUMで、ファクトリープリセットにある音です。


そして、Cinesamples Musioからピアノ音源、CinePianoのStudioの音もレイヤーしています。


また、一部(ひとしずくはどこから来たの~という部分)ではレイヤーする音を変えて雰囲気を変えたりしています。これはCubaseのArtist以上に付属するPadShop 2というシンセのファクトリープリセットから。


また、最初のダブステップパートの後からはこのSyndtSphereというシンセを混ぜています。これはフリーで使えるシンセですね。最近話題になったオルゴール音源、Speldosaを作るスウェーデンのKlevgrandのシンセです。

  • シンセベース


また、このチルパートのベースと、あと曲のブレイクポイントで使っているのが、Waves CODEXシンセです。CODEXは音がとてもクリアで好きなんですけど、フリープリセットとか操作の説明とかの充実ぶりはやはり覇権シンセには全く敵わないですね…。SERUM使って痛感しました。

ダブステップパート(例)

では、続いてダブステップパートで使ったシンセをまとめていきます。ここはSuper Saw(のこぎり波形のオシレータを重ねて分厚く大量の倍音成分が含まれる音)な音を中心としています。この部分で一部、シンセの音が強くうねるようになる部分がありますが、これは後から全シンセトラックをバスでまとめてフィルタをかけています。また、ビートが鳴っているところではシンセが鳴らず、ビートの音が消えるとシンセが鳴っていますが、これはビートの音をサイドチェインにしてシンセに超強力なコンプをかけています。

  • シンセリード


これもSERUM。特にSuper SawはSERUMが大得意とする音ですね。


そして、SERUMと並ぶ超定番シンセ、KOMPLETEに古くから収録されているMASSIVEを重ねています。これはファクトリープリセットだったと思います。


同じくKOMPLETEに収録されるシンセ、Massive Xのサウンドも。これは2回めのダブステップの部分に入れています。プリセットは同じくKOMPLETEに入っているエクスパンション、CHARGEから。基本プリセットのままですが、LFOで音量を上下させて動きをつけました。

  • シンセコード


そしてリードのメロディを支えるコードセクション。これもSERUMから。この音はLionshare Sound - Sunrise Tranceで配布されているフリープリセットです。


もう1つ音を重ねています。この音は、上に載せたLionshare Sound - Sunrise Tranceのものと同じプリセットなのですが、LFOで音量を上下させてリズミカルにしたものです。

  • ギター


シンセコードには、ギターも加えています。ストラトで、Kemper ProfilerでVHT Classicの歪みを使っています。Super Sawの音って歪んだギターの音と似ているので、それに太さを加えようと思って入れています。(ハイゲインギターにSuper Sawをちょっと加えてギターを太くする、とかよく行われますが、それの逆でシンセにギターを加えてみました。)

  • シンセベース


このセクションを支えるベースはTrilianのシンセベースです。


ベースに太さと動きを加えるためにここもレイヤー。Massive Xで、KOMPLETEに入っているエクスパンション、MECHANIXのプリセットから。


そして、シンセベースのオクターブ下のサブベース。サブベースはシンプルなサインウェーブということで、CubaseのArtist以上に付属するRetrologue 2の音です。

リズム


チルとダブステップの両方を含め、楽曲全体で使っているのがKOMPLETEに入っている定番リズムマシン、Battery 4です。音はTR-909の音を使っています。


曲の最初の方で使っているチーンという音はこのKOMPLETEに入っているRise & Hitで作っています。


ダブステップセクションではBattery 4の音に、このDrum Proというフリープラグインの音を加えています。


同じくダブステップセクションでスネアの音にはKOMPLETEに入っているPOLYPLEXで作れるスネア音を加えています。
 
使っている音は以上。もちろんあとヴォーカルでSynthesizer V Studio Pro花隈千冬を使っています。

実際作ってて思いましたが、シンセで音を探したり作ったりして重ねていくのって独特の楽しさがありますね。個人的にはまだまだシンセの使い方に慣れていないのでけっこう大変でしたが、これは音作りとしてハマる人がいるのもすごいわかりました。頭の中でイメージした音に近い音が出来たり、予想外に良い感じの雰囲気になったりするのが楽しいと思います。

ここまでEDMよりな曲はそんなに作らないと思いますが、たまにこういうの作ってみるのも楽しかったです。
ぜひ聴いてもらえたら嬉しいです。
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