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エフェクターの選び方 VOL.2 〜マルチエフェクターの使い方〜

前回はエフェクターの種類をいろいろ見てみましたが、今回はマルチエフェクターについて見ていきたいと思います。ラックマウントモデルについては、また今度にして、フロアマウントといわれる、写真にようなマルチエフェクターについて、2回に分けて使い方等を説明していこうと思います。
では、いってみましょう。

そもそもマルチエフェクターとは

マルチエフェクターとは、その名の通り、複数のエフェクターがまとめて一つに入っているエフェクターのことです。ですので、BOSS OS-2やBOSS CE-20のようなエフェクターもマルチエフェクターと言えるのですが、今回ここに書く「マルチエフェクター」とは、前回書いたような種類のエフェクターがほぼ全て入っているような、「これ1台で全ての音を作れる」というタイプのものを言うことにします。
さて、フロアマウントタイプというのは、これもそのまま、床に置くタイプのことですね。筐体にフットスイッチを装備していて、音の切り替えやペダル操作等もこれだけで使えるものをいいます。
ついでですから、ラックマウントタイプと、最近のアンプモデラー等にあるデスクトップタイプの写真もみてみましょう。

  • ラックマウントタイプ

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このように、ラックケース(スタジオでミキサーとかが乗っていたりします)にセッティングして、外部のフットコントローラ(最後の写真のような)で操作するものをいいます。ちなみにラックには規格がありまして、幅19インチ、高さが44mmのものを1Uといいます。なぜインチとミリを両方使うようになったのかは不明ですw
高さが88mm、132mmとなっていくごとに2U、3Uと変わっていきます。よく聞く「ハーフラックサイズ」とは、幅が8.5インチのものを差します。このように規格化することで、ラックケースに多数のラックマウントに対応した機材をまとめて付けることができるわけです。

  • デスクトップタイプ

「デスクトップタイプ」という言い方が正しいかといわれると自信はありませんw
ですが、写真のように机の上に置いて操作するタイプのマルチエフェクターが、最近は多数登場しています。特にパソコンによる録音や編集が一般化してからよく見かけるようになったと思います。

マルチエフェクターの用語解説

それでは、代表的なフロアマウントタイプのマルチエフェクターの説明書等に登場する語句について見ていこうと思います。

  • パッチ/プログラム

いわゆる、作った音の設定を保存してあるファイルのことです。たとえば、オーバードライブとリヴァーブを使って作った音をいつでも呼び出せるようにしておきたいときは、その設定をパッチに書き込んでおくことで、次回使用時にもそのパッチを使えば同じ設定の音が出せる、というわけです。

  • バンク

パソコンでいえば、CドライブとかDドライブとかいうのとほぼ同じです。BOSS GT-8の場合は、1バンクに4つのパッチを保存できるようになっています。バンク1のパッチ3、バンク4のパッチ2、というように、それぞれに違った設定を保存できます。

  • NAME/EDIT/WRITE等

これらはパッチを操作する際に出てくる語句だと思います。EDITは編集、つまりパッチの音を作る作業をしているよ、ということですね。そしていい設定ができたら、NAME、つまり名前をつけます。それぞれの感性で分かりやすい名前をつけましょう。たとえばレスポール用の歪みセッティングなら、「LP DIST」のような名前が分かりやすいかと思います。そして、それぞれの設定が完了すれば、WRITEで書き込みます。細かいセッティング方法などは機種によって違いますが、だいたいの方法はこれと似たようなものだと思います。

  • プリセット

メーカーさんが「こんな音も出来るよ」という風に、最初から書き込んであるパッチのことです。あまり「使える音」になっている例は少ないのですが・・・かなり考えたセッティングになっていますので、セッティング内容をひとつひとつ解析してみると、素晴らしく勉強になると思います。また、たいていセッティング表が説明書に付いていますし、いつでも初期状態に戻すことができますので気にせず上書きしてしまってもいいと思います。

  • MANUAL

BOSSによくあるモードですが、これはパッチを使用せず、とりあえずいろいろな組み合わせを試してみるときに使うモードです。エフェクトの設定を完全にゼロの状態から作りたいときは、いったんMANUALで音を作り、それを保存する、という方法が多いと思います。

  • LINE/AMP切り替え

出力をヘッドフォンやラインでミキサー等に送るか、それともギターアンプに送るかの切り替えです。基本的に切り替えずともどちらにも送ることができますが、それぞれに合わせて切り替えることで、ラインならラインに合った音、アンプならアンプに合った音が出せるようになります。特にBOSS製品は、親会社のRoland JC-120との相性がとても良いことで知られていますね。

  • PEDAL

エクスプレッションペダル(よく端っこについてるワウペダルのようなもの)を装備したマルチエフェクターにはたいていあると思います。これはそのエクスプレッションペダルに、何を割り当てるかを設定します。ワウやヴォリュームペダル、ワーミーといった代表的なものを選ぶタイプから、全ての設定項目から選んで割り当てられるタイプのものまで、様々です。
 
・・・と、こんなもんでしょうか。もちろん機種ごとに独自の設定があったり、また同じ項目でも名前が違ったりすることはあると思いますが、だいたいここに挙げた項目はあると思います。

音の作り方

それでは、音の作り方について見ていこうと思います。

  • マルチエフェクターのみで音を作る

内蔵された多数のエフェクトの中から、必要なものを選んで音を作っていきます。
まずは基本的にセットされた接続順について見てみます。

コンプレッサー→歪み系→空間系→残響系

ボス エフェクターBOSS ME-50

ボス エフェクターBOSS ME-50
価格:24,800円(税込、送料込)

というのが一般的ですね。上の写真は、Boss ME-50ですが、見ていただくと、大きな設定項目がOVERDRIVE/DISTORTION(歪み)→MODULATION(空間)→DELAY(残響)となっているのが分かると思います。(写真のリンク先から、もっと大きな写真を見ることができます。)
さらにエクスプレッションペダルを持っている場合、最初に入れるか、歪みの後、もしくは最後、といった設定ができるものもあります。そしてリバーブはディレイの後に入り、ノイズゲートが付いている場合、一番最後にセッティングされるようになっています。これもそれぞれの接続を事細かに設定できる機種もあれば、基本的に一般的な接続順にしかできない場合もあります。
 

  • 外部エフェクターを使用して音を作る

マルチエフェクターは、現在のところ、ほぼ全てがデジタルエフェクトで構成されています。このデジタルエフェクト、空間系や残響系は非常に高品質なものが作られているのですが、歪み系に関しては、かなりレベルは高くなっているものの、まだまだコンパクトのアナログエフェクターに及ばない部分があります。どういうわけか、ニュアンス的なものがデジタルでは再現しきれないようですね。
ということもあって、歪み系だけはコンパクトを繋ぐ、という場合が多いと思います。そういった繋ぎ方をする場合については、2通りの方法があります。

    • センド/リターンを使用する

マルチエフェクターの中でも高級機になってくると、外部エフェクターのセンド/リターンを装備するものが多くなります。センド/リターンのエフェクトがどの位置に入るかはそれぞれですが、一般的にはコンプレッサーと空間系の間に入ることが多いように思います。ここに歪みペダルを入れれば、歪みのサウンドを外部コンパクトエフェクターによって作ることができます。ループのON/OFFをスイッチに割り当てられる機種もありますね。

    • マルチエフェクターの前/後に繋ぐ

エントリーモデルや、LINE6 POD XT LIVEにはセンド/リターンが装備されていません。また、装備されていても、微妙に音質が変わってしまうものもあります。(AD/DAコンバータやバッファアンプのせい)そういったものには、マルチエフェクターの前後に繋ぐのが一般的です。特に歪みペダルに関しては、マルチエフェクターの前、というのが普通かと思います。この場合、マルチ側でコンプレッサーを入れてしまうと、ヘンな音になってしまう場合もありますので注意しましょう。空間系を外部エフェクターで使いたい場合は、マルチの後に繋ぐのがいいかと思います。
LINE6 POD XT LIVEは、外部エフェクター自体との相性があまりよくない、という事例もあります。

バンクやパッチを使いこなす

バンクやパッチによる切り替えこそ、マルチエフェクターの真髄ともいえる部分だと思います。それでは、簡単な例を一つ見てみましょう。ちょっと小説風に・・・w

  • BOSS GT-8を使った場合
BANK PACH1 PACH2 PACH3 PATCH4
1 MOD DIST OD DELAY
2 FUZZ WAH WAHFUZ PSHIFT

こういった名前をつけたパッチを用意した、としますね。そして、それぞれのパッチを、

  • MOD・・・空間系コーラスを主としたクリーンサウンド
  • DIST・・・ドンシャリ気味のシャリっとしたディストーション
  • OD・・・中域に特化した伸びやかなドライブトーン
  • DELAY・・・深いディレイをかけた神秘的なクリーントーン
  • FUZZ・・・グシャっとつぶれたファズトーン
  • WAH・・・軽く歪ませたドライブトーンにワウペダルをON
  • WAHFUZ・・・グシャグシャの金切り声オクターブファズとワウペダルをON
  • PSHIFT・・・ペダルにピッチシフトを割り当て、中域よりのオーバードライブをONに

という設定にした、とします。
では、ライブ会場に向かいましょう。今日のセットリストは、1曲目は激しく切ないメロディックメタル、2曲目はグランジロックとラップを組み合わせたミクスチャーロックです。
登場のSEが終わり、パッチが「MOD」になっていることを確認したら、マイナーコードで綴られたアルペジオによる切ないイントロが始まります。静かに歌い上げるヴォーカルと、徐々に激しくなるリズム・・・時がくれば、パッチを「DIST」に切り替えて速いミュート奏法と激しいリフでヴォーカルのバッキングを務めます。そしてギターソロ・・・パッチを「OD」にし、伸びやかなサウンドと共にチョーキングに彩られた泣きのソロで観客を沸かします。パッチを「DIST」にもどして激しく歌うヴォーカルを助けたあとは、一瞬の静寂・・・神秘的な音色によるCメロです。「DELAY」パッチにして美しくも静かな世界を演出しましょう。そしてもう一度「DIST」にし、曲はまた走り出します。最後の大サビで盛り上がったあと、「MOD」に合わせてアルペジオによる切ないアウトロで1曲目の幕を閉じます。
さて、次は全く毛色の違う曲で観客の度肝を抜きましょう。バンクを2にし、パッチが「FUZZ」になっていることを確認。ジミヘンのような印象的なギターリフのイントロが始まります。パッチを「WAH」にすれば、感情的に叫ぶヴォーカルをワウ・プレイでいっそう引き締めます。ヴォーカルのラップの合間には、「WAHFUZ」にしてギターを叫ばせ、まるでヴォーカルとギターの掛け合いのようなことができます。圧巻のギターソロは、「WAHFUZ」と「PSHIFT」を使ってトムモレロも驚くような変態的なギタープレイで感情をあふれ出せば、再び始まる激しいラップに、観客は声も出せずに見守るしかありません。
こうして、たった2曲によるデビューライブは、超大物バンドの誕生を予感させるものがありましたとさ。
 
というわけで、バンクとパッチの設定、および使用事例を見てみましたが、いかがでしたでしょうか?逆に分かりにくかったかもしれませんが・・・とにかく、マルチエフェクターはこのように多数のサウンドをパッチに記憶し、それらを呼び出して使うことで、たった一つのエフェクターでさまざまなジャンルやシチュエーションにあわせた音を出すことができる魅力的なものです。
コンパクトエフェクターがいいとか、いやマルチエフェクターの方がいいとか、そういった議論ははっきり言って無駄だと思います。どちらも長所や短所がありますので、それぞれの状況や使い方次第で、その機材の持つポテンシャルを開放してやることが大事だと思います。
次回は、現在のマルチエフェクターに多数入っている、モデリングアンプについて見ていきたいと思います。



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