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ギター用エフェクター フェイザー基礎編 〜フェイザーの仕組みと激安フェイザー〜

さて、今回はフェイザーを見ていきましょう。安いものは少ないかと思えば、意外とありましたね。エディ・ヴァン・ヘイレン「炎の導火線」や、クイーンの「キラークイーン」など、フェイザーを使った名曲/名手も存在します。ファンキーな雰囲気や、渋いサウンドを作ることができるエフェクターですね。
そうそう、今回から基礎編の内容が分かりやすいようにサブタイトルを付けることにしました。今まで書いた基礎編も、サブタイトルを追記しおくことにします。
それではいきましょう。

  • フェイザーの仕組み

ええ、意味が分からない、という方はすっとばしてもらって結構です。高校レベルの物理の「波形」に関する知識がおありの方なら分かると思いますが、そうでない方には語句の意味が分からないと思います。
フェイザーは、もともとロータリースピーカーサウンドを作るエフェクトとして開発されました。フェイザーの名前の元ともなっている「Phase」とは、波における「位相」のことで、厳密にはBOSS等の「Phase Shifter」、つまり、位相を変化させるもの、という方が正確な名称といえるかもしれませんね。
仕組みとしては、コムフィルタと呼ばれる、部分的な周波数をカットするフィルタを通した音と、そのフィルタの開閉を連続的にするためにLFO(Low Frequency Oscillator、低周波発振器)を組み合わせることで独特のうねりのある音を作り出しているわけですね。
なかなかおもしろい仕組みをしているので、もう少し詳しく書いてみますと・・・
上でコムフィルタと書いていますが、フェイザー回路に使われているフィルタは「オールパスフィルタ」というものです。一般的に音響機器でのフィルタというと、ある周波数を通さないものなのですが、このオールパスフィルタは、全ての周波数をそのまま通します。ただ、波の位相を変化させます。
位相というのは、つまり波の位置のことだと言えば分かりやすいですかね・・・。大雑把な例を出すと、例えばある音源が自分から1mの地点にあるときと、1m10cmにあるときの違い、と考えてください。それぞれを別々に聞くと、聞こえる音は同じですよね。ですが、それを合成すると、二つの音源と自分の距離の差によって、音が消えてしまったり、逆に大きくなったりします。これが位相のずれた音をミックスさせることで起こる効果です。
では「オールパスフィルタ」とは・・・単純に波の位相を移動させるものならばフェイザーの効果は出せませんが、オールパスフィルタは、周波数によって位相変化を変えるものなのです。どういうことかというと、下のグラフを見てもらえば分かるかと思います。

このように低域では位相がπずれた状態、高域では元と同じ位相で、中域で変化するものが使われることが多いようです。

フェイザーはそのフィルタを4つとか、8つとか重ねます。これが4段フェイザーとか、8段フェイザーとか言われる所以ですね。先ほど太字で書いたとおり、このオールパスフィルタは周波数ごとに位相の変化幅が変わってきますので、ある周波数では原音と同じ、ある周波数では波形が完全逆転する、という現象がみられます。これだけで音を聞いても、あまり変化は感じないと思います。では、ここに原音を重ねてみましょう。
すると、ある周波数では原音の2倍、ある周波数では音量が0となってしまいます。上で書きました「位相のずれた音をミックスさせることで起こる効果」によるものですね。この結果、ある周波数帯において音がカットされる、という一般的なフィルタの効果がおきます。ちなみに2段フェイザーならばカットされるのは1ヶ所の、ノッチフィルタの波形、そして4段ならば2ヶ所、6段ならば3ヶ所・・・と増えていきます。このように複数の波形がカットされるのをコムフィルタといいます。1、3、5段・・・と奇数の場合は、カットされる部分と増幅される部分が逆転し、一部の周波数からしか音が出ないので、面白いかもしれませんが、音楽のエフェクトとしては使い物になりません。
で、これだけだとただのイコライザです。ここにさらに、LFOを組み合わせます。LFOというのは、人の可聴周波数外の超低域の周波数を発振、つまり規則的な変化をさせるもので、これによって波形を増幅したり打ち消したりする周波数が定期的に変化しますので、フェイザーサウンドが完成する、ということです。ちなみにこのLFOの周波数が高くなると、ワウ的な効果にもなります。
 
はい、お疲れ様でした。基本的に単純な歪み系とちがい、空間系エフェクトの仕組みは複雑なので文章にすると長くなってしまいますね・・・コーラスのように文章にしやすい仕組みだと助かるのですが・・・ことに波形をいじくってしまうタイプだとややこしい説明になってしまいます。
それでは、基礎編第一回らしく、5000円までで買えるフェイザーを紹介していきましょう。
 

  • 激安フェイザー紹介

Tony Smith PH-70

堅牢なメタル筐体を用いながら、非常に価格のおさえられた製品で人気の高いトニスミのフェイザーです。RATE、DEAPTHに加えてRESというコントロールとなっていますね。たぶんRESとはレゾナンスのことでしょうね。上記の説明で、最大2倍の増幅となる、と書きましたが、その増幅量をコントロールするものです。ON/OFF時の音量差の調節に使います。
この値段で手に入るフェイザーは他にありませんので、最安値フェイザーとしてオススメです。
 

ARION STERO PHASER "SPH-1"

ARION STERO PHASER "SPH-1"
価格:3,080円(税込、送料込)

こちらはステレオフェイザーです!アンプ2台を使えば迫力のステレオサウンドですね。コントロールはRATE、DEAPTH、RESONANCEとトニスミと同様で、ステレオ/モノラルを切り替えるスイッチがついています。アリオンのエフェクターは全体的に価格に対して評価が高いですね。
 
イタリア語で「サラミ」の意味をもつペペローニという名前のフェイザーです。なぜこの名前で青いのか分かりませんwしかしダンエレのこのシリーズ、名前が素晴らしいですよね。いいセンスですよ、ほんとに。
こちらは70年代のフェイザーサウンドを基にしたもので、コントロールはRATEしかありません・・・ということは、4段フェイザーでしょうね。見た目もかわいいですし、オススメですよ!

今回はフェイザーの仕組みと激安フェイザーを見てきました。だんだんとエフェクトも複雑になってきて、電子部品の進歩によってどんどんと新しい効果が生まれてくるのが分かりますね。おもしろいです。次回は定番のフェイザーをいくつか紹介しようと思います。



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