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エフェクターの選び方 VOL.6 〜シールドケーブルについて〜

前回は試奏についていろいろと書きましたが、今回はアンプ直派の方も、エフェクターをずらっと並べる方も、避けては通れない「シールドケーブル」にスポットを当ててみたいと思います。
ではいきましょう!

  • シールドとは?

ギターを始めたばかりのころ、ギターとアンプやエフェクターを繋ぐ線のことを、「シールド」と言っているのに疑問を持つ方もおられると思います。RPGとかが好きな方は、「え?盾がどうした?」となるかもしれませんねw
正式には、「シールドケーブル」といいます。「ケーブル」は、導体(電気を伝達する芯となる部分)が保護皮膜、絶縁体で覆われたものをいいます。そして、「シールド線」とは、導体の周りを静電シールドで覆ったもの、というわけです。(実験計測やその他専門分野には磁気シールドや電磁シールドといったものもありますが、今回はシールド=静電シールドとします)それらが合わさって、「シールドケーブル」です。
静電シールドは、外部からの電界による影響から信号を守る働きをします。具体的には、芯線の周りにアルミテープや、銅線を編んだものなどを巻きつけ、それらをGND(アース)に接続することで、外部の電界を遮断するわけです。(遮断、というか、シールド部に外部の電界を集めて、そのままアースに流すことで内部の芯線への影響を弱める、といった方が正しいかもしれません。)
特にギターのような、インピーダンスの大きな信号を扱う場合は、こういった静電シールドが欠かせないものとなります。

  • インピーダンス?

以前書いた記事でも触れましたが、インピーダンスとは、電流と電圧の比で、分母に電流がくるため、これが大きいと「電圧が大きい」状態、小さいと、「電流が大きい」状態だというわけです。そして、インピーダンスの高い、「電圧が大きい」状態だと、外部からの影響も大きくなります。
分かりにくい場合は、「インピーダンスが大きいほど、外部からの影響も大きい」と考えてもらえればいいと思います。

  • シールドケーブルの構造

一般的なギター用シールドの構造について説明します。まずは下の画像を見てください

このように、シールドは外側から保護皮膜、シールド部、内部ケーブルとなっていて、その内部ケーブルにはホット線とコールド線という、2本の芯線が入っている、というのが一般的です。ちなみに内部ケーブルといっても、単純に2本の芯線をまとめているだけ、というのが普通です。
シールド部には、メッキを施した銅や、純度の高い銅など、ケーブルによって様々なものが使われていますが、それらをしっかりと編み上げたものが普通です。しかし、安いケーブルだと単純にアルミを巻いたものなどがあり、一応シールドの効果はあるのですが、ノイズに弱いものも存在します。

  • 方向が決まっている?

一部のシールドケーブルには、方向性があるものが存在します。いわゆる「セミバランス」というものなのですが、これについて説明します。
ケーブルの両端では、上の図の青い部分、すなわちコールド線と、シールド部はつながっています。これはシールドをGNDに落とす、という意味で必要なことです。しかし、方向性のあるケーブルでは、片方ではつながっているのですが、もう片方ではつなげない、ということをしています。
これはどういうことか、というと、エレキギターのシステムを考えたとき、本当の意味でのGND、つまり地面と接続している箇所は2箇所あります。そう、アンプから取るアースと、ギターを弾いているプレイヤーですね。ギターの金属部分から手をはなすと、「ジー」というノイズが出ることはよく知られていますが、これはプレイヤー側のアース接続が切れたからです。ヒトは電気を通すので、それを利用して、弦やノブなどの金属部分から地面へとアース接続をしているわけです。
これを考えると、「方向性のあるケーブル」は外部からの電界による電気を集めて、それをアンプ側とギター側両方に流すのではなく、片方だけに流している、というわけです。ちなみに、これらの「方向性のあるケーブル」では、そういった信号をギター側に流しています。
 
なぜそんなことをするのか、というと、みなさんはアンプのアースをきちんと取っていますか?ライブハウスによってはアースが取れない場所もありますし、また10W程度の家庭用アンプでは、そもそもアースの接続自体ができないものもありますし、面倒なのであっても取らない、という方も多いのではないかと思います。
この状態では、GNDはプレイヤーに集中するわけです。つまり、アンプをはじめとする様々なGND部分の電源は、プラグのマイナス端子を通り、シールドのコールド線を通ってくるわけですね。そのときに、アンプ側のプラグでコールド線とシールド線が接続されていると、アース信号がシールド部にも流れ込むことになります。これが音質変化に何らかの影響があるのではないか?という考えの元、作られたのが方向性のある「セミバランスケーブル」なわけです。

  • 結局方向性に意味はあるのか

現時点では、「分かりません」と答えます。ただし、「音が変わる」のは事実でして、あとは好みの領域になってくると思います。どこがどう変わるのか、というのも環境や機材によって違うのでなんともいえません。

  • 最も重要なシールドケーブル

シールドケーブルを買う上で、最も重要な部分というのは、「ギターにつなぐシールドケーブル」です。これはギターからの信号が最もインピーダンスが高く、エフェクター等のバッファアンプを通った後はインピーダンスが下がるからです。続いて長さの必要なアンプ側につなぐケーブル、そしてパッチケーブルという順になります。
また、アンプからのセンド/リターンを利用して空間系等を挟む場合はも、センド/リターンのケーブルは「アンプにつなぐケーブル」と考えてもらえばいいです。
ただし、エフェクターが「全てトゥルー・バイパス」かつ「全てOFF」という状態においてはこの限りではありません。最初から最後までインピーダンスは高いままです。(プリアンプを通った後のセンド/リターン部のインピーダンスは低いです)
 
つまり、まずはギターに接続するケーブルからいいものをそろえていき、パッチケーブルは後回しでもかまわない、ということです。ただ、やはりパッチケーブルもいいものを使われた方がいいと思います。もちろん予算によりますが、100円くらいのはできれば避けた方がいいと思います。

  • ケーブルの特性

よく、「中域が出る」「音が太くなる」「きらびやかなサウンド」など、ケーブルにもうたい文句があります。もちろん商売ですから、そういったキャッチコピーは必要なものですし、それらが「絶対に間違ってる」わけではありません
実際、ケーブルによって音が変わるわけですが、なぜ音が変わるのか、ということを簡単に述べます。
まず、ケーブルを通せば、それがどれだけ高級なケーブルであっても、程度の差こそあれ、確実に音はやせていく、ということを覚えておいていただきたいと思います。それを念頭に置いたうえで、上に書いたキャッチコピーを説明したいと思います。
「中域が出る」や、「きらびやかなサウンド」のように、音のトーンについて述べている場合は、例えば中域が強調される、というものの場合、高域と低域の減衰が、中域にくらべてより激しい、という解釈になります。結果として、中域部分のサウンドが強調されて聞こえるわけですね。きらびやかな〜の場合は、高域が強調されているように感じる、ということです。
つまり、シールドケーブルがある種イコライザの役割をしているんですね。ちなみに、イコライザをいじる場合も、欲しい領域を「ブースト」するよりも、いらない領域を「カット」する方がノイズも少なくていい、というくらいですので、これらの特性を持ったシールドが悪いわけではありません。
「音が太くなる」という場合、2種類の可能性が考えられます。まず先ほどのように「カットされる帯域」による場合。この場合は、高域がカットされる割合が他に比べて多いことが考えられます。
別の可能性としては、とにかく全体的に「音の減衰が少ない」場合ですね。この場合、他のケーブルと比べると、音が太くなったように感じるはずですし、こういったケーブルは高価ながらすばらしい製品であることが多いように思います。
中にはあきらかな「ウソ広告」とも思えるようなものも存在しますが、こういったことを知っていれば、キャッチコピーから、ある程度は特性が分かり、それが好みやシステムに合うかどうかということも推測できるのではないか、と思います。

  • 定番シールド

それでは最後に、「定番」といわれるシールドメーカーを挙げてみますと、Belden、Canare、Mogami、George L's、Vital Audio、Live Line、CAE、Providence、VOX、Proco、Monster Cable、Pete Cornishなどがあります。それぞれ個性はありますが、これらのシールドを選べばまず、ノイズ面などで問題はないと思います。どれを選ぶかは予算などに合わせてもらえばいいと思います。(よく言われるのが、メートルあたり1000円以上のもの、というのがありますね。店頭価格で、ですが。最近はBelden等、もっと安く売っていますね。)
予想外に長くなったので、各種メーカーの製品については、別で特集をします。そのときにいろいろと紹介したいと思います。

というわけで、今回はシールドについて書いてみました。これもこだわるとキリがない世界のようですね。まだギターシールドなどはいい方で、オーディオ好きな方々はギター用シールドなど比較にならないくらいの価格のケーブルを当たり前のように使っていたりします。すごいですね。
「エフェクターの選び方」シリーズ、次回は、オーバードライブの選び方を書きたいと思います。



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