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BOSSエフェクターを考える VOL.1

久しぶりの新シリーズでは、現代のエレキギタリスト、特に日本人であれば、ほぼ誰もが持っていると言っても過言ではない、「BOSSエフェクター」について、その特徴や、そこに秘められた考え方などを見てみようかな、と思います。
なんといっても、本が一冊作れてしまうほどのものですが、じっくりと見て行こうと思います。
では、いってみましょう!

COMPACT SERIES

過去から現在にかけて、BOSSはさまざまなエフェクターを作っています。しかし、そんな中で30年間、いや、これから先にも変わることを拒むかのように存在しつづけるものがあります。
それが、この「COMPACT SERIES」です。現在35種類(2007.5.24現在)、過去まで含めると89種(名称変更がなされたDF-2、DC-3を含めると91種)という、膨大なラインナップを誇っています。それだけの数のエフェクターが、同じ筐体に収まって出荷されているというのは驚き以外の何物でもなく、これに関しては他のどのメーカーも追随を許さないものであると思います。
今回は、そんな「COMPACT SERIES」の「形の特徴」を見てみましょう。

  • コンパクト

シリーズの名前にもなっている、「コンパクト」なサイズであるという点は、もともとはMXR製エフェクターの影響があったといわれています。

写真はMXR PHASE 90のものですが、非常に多くのメーカーがこれに似た形のエフェクターを多くリリースしていて、「MXRサイズ」「MXRタイプ」などと言われて親しまれています。この形状でMXRがエフェクターをリリースした当時、エフェクターはもっと大きなものが普通で、このサイズはとても魅力的だったのだと思います。Rolandの一部門として発足したばかりのBOSSは、世界初のコーラスエフェクター、CE-1に代表される大型筐体や、Roland時代から使われてきた小型筐体を捨て去り、現代のCOMPACT SERIESと変わらない形で、(細部の仕様変更はありますが)「OD-1」と「PH-1」をリリースします。1977年11月のことでした。
この、最初にリリースしたのが「歪み」と「フェイザー」であるという点にも、MXRの「Distortion +」「Phase 90」の影響があったのではないかと推測してしまいます。
また、この2機種をリリースしたことが、その後のBOSSコンパクトの流れを決定付けることにもなったと思います。「同じ形で、明るく目立つ色違いで選べるエフェクター」という流れは、ほぼ間違いなくここから始まり、そして受け入れられてきたのです。

  • スイッチ

さて、BOSS COMPACT SERIES、略してボスコンのエフェクターでもっとも目立つ部分といえば、スイッチだと思います。
それまでRolandとしてエフェクターを作ってきたこともあり、MXRタイプの「機械式スイッチの弱点」をBOSSは見抜いていました。推測にすぎないといえばそうなのですが、それは・・・

  1. スイッチが小さく、踏みにくい
  2. カチッというノイズが入ることがある、また音の切り替えに時間差がある

この2点ですね。1番については、もう見たままです。MXR等に見られる機械式スイッチは、BOSSの、筐体の半分以上を占め、上に盛り上がった巨大なスイッチと違い、あきらかに踏みにくいですね。
また、音切れやノイズについて、BOSSは電子式スイッチを採用することで、素早く、ノイズのない切り替えを可能にしました。
ちなみに、現在ではよく言われる「通しただけで音が痩せる(変わる)」原因でもあるこの電子式スイッチの回路には、結果的にインピーダンスを下げるという役割があります。(このようにインピーダンスをただ下げるだけの回路をバッファアンプといいます)
インピーダンスは低ければ低いほど、外来ノイズからは強くなりますが、信号が変わるわけですから当然音は変化します。「音痩せ(音質劣化)」といわれますが、厳密には「音変わり(音質変化)」ですね。機械式スイッチを使ったトゥルー・バイパス構造ではこの音質変化はありませんが、その代わりインピーダンスが下がることもありません。つまり、外来ノイズに弱い、高インピーダンスによる「エフェクトOFF時の音痩せ」は、単純にいえば機械式スイッチの方がひどいです。
ちょっと話を逸らしますが、現代においてFulltoneが開発した3PDT機械式フットスイッチによるLED付トゥルー・バイパスが重要視されるようになった背景には、エフェクターを何台も連ねるのが当たり前の現代の音楽事情にもあるでしょうね。バッファアンプによるインピーダンス低下はある程度までですから、例えばいくつもBOSSコンパクトを連結させると、音質劣化よりも音質変化が顕著になってしまいます。インピーダンスを下げて音質劣化を抑え、さらにできるだけ音質変化を減らすという目的から、エフェクターは全てトゥルー・バイパス、もしくはループによるバイパスを使い、それとは別に単体のバッファアンプを通す、という繫ぎ方も今では可能となっています。
さて、話をもとに戻すと、このスイッチにより、BOSSコンパクトは踏みやすく、音の切り替えが早く、さらにノイズにも強いという利点を手にいれました。エフェクターを1台だけ使うような状況だと、これらは非常に大きな利点といえます。

  • LED


今でこそ当たり前となった、ON/OFFを表示するLEDインジケータですが、昔はそんなものはなくて当然で、BOSSコンパクトも初期のOD-1等ではペダルを踏んだときに一瞬だけ点灯し、バッテリーがあることを示すものでした。いまだにLEDの上部に残る「CHECK」という文字は、もともとこのLEDがバッテリーチェック用だったことを示しています。

  • 電池ボックス


エフェクターの電池交換といえば、底面にあるネジをドライバーではずして交換するのが当たり前だった時代に、BOSSはドライバーのような工具を一切必要とせずに電池交換ができる仕組みで人気がありました。
写真左の黒いネジ(当初は銀色で、コインを使ってまわすこともできるタイプでした。生産時期の測定にも使われます)がそれで、サムスクリューという呼び名が与えられています。
開けると写真右のように、電池がぴったりと収まります。右奥に写っているのが電子スイッチです。

  • コントロール部を蹴り飛ばさない工夫

エフェクターは、激しいライブなどでも使われ、また足で踏むということもあって、ノブ等のコントロール系を蹴っ飛ばしてしまい、セッティングが変わるというハプニングがよくあります。下の写真はその最たるもので、ツマミが多い上にスイッチとの間隔がせまく、そのうえツマミのセッティングがシビアであるというので有名なFuzz Factory(その代わり多機能)です。

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しかしBOSSはこの点を、スイッチ部を盛り上げることで対処しました。つまり、いくらおかしな踏み方をしたとしても、上下逆方向から踏みさえしなければ、スイッチ部が邪魔をしてコントロール部を蹴ることがない、というものです。

他にも、左右に配置されたジャックと、上部のDCジャックのように、「プレイアビリティを高める」ための工夫が随所に見られます。Ibanezのギターなどもそうですが、こういった工夫は日本メーカーは得意ですね。

このように、BOSSの「COMPACT SERIES」には、共通の筐体を見るだけでも、さまざまな工夫が伺えるものとなっています。また、共通筐体にすることは価格の面でも意味があり、同じ筐体を使うことで生産コストが抑えられ、結果的に価格を下げることができるので、その結果、私たちはより安価でBOSSコンパクトを手に入れることができます。
 
というわけで、BOSSエフェクターの第一回は、「COMPACT SERIES」の形の特徴を見てきました。
次回はBOSS COMPACT SERIESに見られる音と機能性の特徴を書いてみたいと思います。



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