NAMM SHOWで発表されたBOSSの5種類のエフェクター/アンプシミュレーターのうち、まずエフェクター3種の発売日が決定しました!
その発売日と、この3種類のエフェクターで分かっていることを書いてみようと思います。
BOSS DN-2 Dyna Drive |
この説明からは考えられないかもしれませんが、これ、デジタルなんですよね。今まで、空間系や残響系はともかくとして、特にデジタルな歪み系というのは「ニュアンスが出ない」「ニュートラルさがない」という評価が一般的でした。しかし、この説明、つまり売り文句が本当にそのとおりのコントロール性を持っているとすれば、今後デジタルへの評価が一変する可能性もありますね。
今のところ、初期入荷分の予約は、イケベ楽器さんか、サウンドハウスさんで出来るようです。
BOSS ML-2
こちらはBOSS DN-2同様デジタルエフェクターのハイゲインペダル「METAL CORE」です。2バンドEQを搭載していますね。ハイゲインな歪みにおいては、近年はデジタルも相当よくなっています。フルデジタルなモデリングマルチ「LINE6 POD XT LIVE」においても、ハイゲイン系は評価が高いですね。
これは2バンドEQというよりも、特に低音を重視する傾向にあるハイゲイン系のために、低域用EQを新設したような印象です。楽しみですね。
予約は同様に、イケベ楽器さんか、サウンドハウスさんで可能です。
BOSS FZ-5
さて、久しぶりの復活となる、BOSSコンパクトシリーズの「FUZZ」です。過去に「FZ-3 FUZZ」と、「FZ-2 HYPER FUZZ」と呼ばれるファズはありましたが、既に生産中止となっています。これらのFZ-2とFZ-3はどちらもアナログ回路によるものでした。FZ-2はBOSSのお得意、MITSUBISHI製M5218ALのオペアンプを積んだもの、そしてFZ-3ではディスクリート回路によるものでした。しかし・・・これがあまり評価が高くないようでして。私は使ったことがないのですが、その理由もなんとなく分かる気がします。
FUZZを使う場合、求められる音って主に「ヴィンテージサウンド」なんですよね。「現代のFUZZ」の先駆け的存在でもあるFuzz Factoryにおいても、ゲルマニウムトランジスタを使用するなど、ヴィンテージサウンドへのアプローチが見られます。
そしてBOSSのコンパクトエフェクターの、暗黙の相場といえば、やはり1万円前後・・・となると、その価格で高品質なヴィンテージサウンドのFUZZを作り上げるのは難しいですよね。それはBOSSも分かっていて、FZ-2では多モード切替による機能を、FZ-3ではディスクリート回路によるノイズ減を狙い、「新たなFUZZ」を確立させようとしたようですが、結果はさほど受け入れられなかったような気がします。
さて、このFZ-5では、また別のアプローチから「現代のFUZZ」作りに挑戦しています。これは市場がFUZZにはヴィンテージサウンドを求めていることを理解したかのように、モデリングテクノロジー「COSM」を使って、クラシックな3タイプのファズサウンドを再現しています。
その3タイプ、「FACE/MST FUZZ/OCTAVE FUZZ」は、Fuzz Face、マエストロ、そして、Roger Mayer OCTAVIAだと思います。ファズの魅力の一つである、発振や、不安定さが再現されているかどうかは分かりませんが、少なくとも歪みのえげつなさに関しては、COSMを信頼してみてもいいかもしれませんね。試してみたいと思います。
あ、予約は同様にイケベ楽器さんかサウンドハウスさんで受け付けています。
んで、発売日ですが、ここまでイケベさんのリンクを見てくだされば書いてありますが、2月17日となっています。NAMM SHOWから1月足らずで発売とは、相当早いですね。楽しみです。
ところで、NAMM SHOWで発表された5機種、全てがデジタルエフェクターだったわけですが、単純に「デジタルだから」と否定するのはおかしいと思います。しかし、現状ではやはりデジタルエフェクターの抱える問題点があるのもまた事実でして、ちょっとそのあたりについては明日、書いてみたいと思っています。