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エレキギターのコンデンサについて & ハイパス装着レポート


というわけで、私のテレキャスターに着いていなかった「ハイパスコンデンサ」を装着してみました。
今回はそれについてと、あと昨日の記事で書ききれなかった、「コンデンサ」というパーツについてもう少し詳しく述べていきたいと思います。
では、いってみましょう!
まずは、コンデンサについてのお話からいきましょう。

  • エレキギターにおけるコンデンサの役割

トーン回路のついているギターには、必ず「コンデンサ」というパーツが搭載されています。このコンデンサ、どういう働きをするかというと、いわゆる「高域成分の除去」なんですね。
高校物理などで、コンデンサは電気をためるもの、と習うと思いますが、その通りです。直流電流をコンデンサに流した場合、電気を貯めるだけ貯めます。ところが、交流電流になると、周波数の高い電流は放電してしまうんですね。その結果、高周波数の電流には抵抗が小さく、低周波数の電流には抵抗が大きいという特徴をもつようになります。(ちなみに、完全な直流電流の場合、周波数が0Hzと考えられますので、直流でも交流でも結局同じ特性をもっているといえます。)
要するに、コンデンサは「高域成分をよく通すもの」であると考えていただけると分かりやすいと思います。
さて、コンデンサには容量と電圧(耐圧)があります。前者はF(ファラド、ファラッド)の単位で表され、後者はV(ボルト)であらわされます。これはコンデンサを買うとき、必ず書いてあります。ただ、耐圧については、あまり考える必要はないです。ギターに使われるコンデンサは数百ボルト以上には耐えられるようになっていますので、基本的に問題はありません。迷ったら数値の大きいものを選べばいいと思います。
さて、問題となってくるというか、音に直接影響を与えるのは「容量」の方です。ギターのトーン回路に使われるのは、だいたい0.02μFから0.1μF程度となっています。ハイパスコンデンサとして使われるものは、さらに小さい容量で、0.001〜0.003μFあたりまでですね。(たまにMFの単位で書かれていることがありますが、μFと同じです。pFで書かれている場合、数値を1000000で割るとμFの単位に変換できます。)

  • コンデンサの容量と音の関係

コンデンサの音に対する影響ですが、「容量」が大きいものほど、より低域まで音を通す性質を持っています。トーン回路に使う場合、コンデンサを通った電流はアースに落とされる、つまり破棄される形となりますので、トーンをしぼったときにどれだけ高域を残したいか、というような観点から選ぶといいと思います。
つまり、容量が大きいものほど高域はなくなり、小さいものだと高域が残るというわけです。なので、「容量の大きいものほどトーンがよく効く」というわけです。たとえば、基本的に高域成分の強いシングルピックアップには0.047μF、より中低域によったハムバッカーでは0.022μFが使われることが多いです。昔のテレキャスターなどでは、0.1μFというものが使われたこともありました。
あまり数値を大きくするとトーンが効きすぎて、すぐにこもった音になってしまいますし、逆に小さいとトーンをいじってもほとんど変わらないということもありますので、もちろん好みなんですが、あまりに奇抜な数値を選ぶのはどうかと思いますw
ハイパスコンデンサとして使う場合は、コンデンサの中を通った電流はヴォリュームポットを通りませんので、逆に数値が小さいほど高域が部分だけが残る形となります。こちらで数値の大きすぎるものを使うと、今度はヴォリュームが効かなくなりますので注意しましょう。0.001〜0.003μF程度なら大丈夫です。

  • コンデンサの種類と音の関係

コンデンサには、容量が同じでも、様々な種類があります。ギターに使われるもので最も一般的なのが(というか、現在のほとんどの製品に一般的に使われるもの)セラミックコンデンサというものです。用途が多く、それだけ生産もされているというのもあり、大変安価で手に入ります。音質としては、やや固めの音、と言われます。

セラミックコンデンサと特性が似ていて、より高周波数に強く、精度が高く、また温度や湿度からの影響も少ないように開発されたのがマイカコンデンサです。高周波数に強いということからか、ハイパス用として使われることが多いみたいですね。

さて、ギターパーツとしてはよく使われるものの、現代のほかの電子機器にはあまりつかわれなくなったのが、オイルコンデンサとフィルムコンデンサです。フィルムコンデンサは他に真空管アンプなどでもよく使われ、エフェクターでもブティック系といわれる高級なタイプには使われていることも多いです。昔のギターにも使われていました。そういういきさつからか、現代においてもリプレイスメントパーツとして使われることが多いです。ヴィンテージの高価なものなどになると、1つ1万円を超えるようなものもあったりします。

さて、コンデンサの種類による音の変化ですが、これは「変わる」という説と「変わらない」という説があります。特にトーン回路に使う場合、コンデンサを通った電流はアースに落ちてしまい、ギターから出力されることはないわけですから、理論上必要なのは「容量」だけで、たいした変化はないであろうことが考えられます。(容量が変われば音も変わるというのは前述のとおりです)
それにもかかわらず、多くの方がたくさんのコンデンサを試して、その結果「音が変わった」、というレポートを残しておられます。もちろん、中には思い込みなどもあると思いますが、とてもその全てを否定することはできないと思います。しかし、オシロスコープなどで正確に測定したレポートがあればいいのですが、個人でそういった機材を持っておられる方は少なく、実際、そういったレポートを見たことはありません。このへんが微妙なところなんですよね。
私としても正確に結論付けることはできませんが、しかし、音はやっぱり変わると思います。
じゃあどう変わるのか、何が原因で変わるのか、ということなんですが・・・コンデンサはその特性から、周波数帯によって「抵抗値」が変わるというのを書きましたが、では容量が同じならば必ず同じ抵抗値を示すのか、というとそうとは限らないといえるのではないかと思います。もちろん、高校物理に出てくるような「理想の条件」が整っていれば、数値が同じなら常に同じものとなるでしょうけど、ものごとはそんなにうまくはいかないもので・・・オイルコンデンサやフィルムコンデンサ、セラミックコンデンサなどの「材料」によって、多少特性に違いがあってしかるべきだと思います。ですので、その特性の違いが結果的に「音の違い」として出てくることは当然ありうる話ですよね。
たとえば先ほど書いた「セラミックコンデンサは音が硬め」だとか、「オイルコンデンサは変化がマイルド」だとかいうのは、多くの人が体感として感じていることなわけで、そういった特徴があると考えてもいいと思います。
ただし、その変化の割合というのは、ごくわずかなものです。ですので、「容量が同じ」ならば、「音はほとんど変わらない」というのは間違いありません。コンデンサで音を変えたかったら、容量の違うものを付けるというのが筋ですね。あと、セラミックコンデンサは基本的に温度や湿度によって影響を受けやすいので、より「正確」な値を出すためにコンデンサの種類を換えるという考え方もあると思います。
ついでに、でっかいコンデンサがついていると音がよさそう、という気分的な問題は、結果的にプレイに結びついてくることもあります。なので、そういった部分で影響がないわけでもありませんね。常に機械的なプレイができる、という方ならば別ですけど。
コンデンサについてはこんな感じです。いろんなところで論争が起きる話題だけに、様々な視点から見ていけたらいいと思うんですが・・・ご理解いただければありがたいです。

  • ハイパスコンデンサ装着レポート

では、今回の改造レポートをいってみましょう!さらに念のため、改造は自己責任でおこないましょうね。
今回装着したのは、ヴォリュームのところのハイパスコンデンサです。ハイパスコンデンサは、高域成分をヴォリュームポットを通すことなく出力するためのもので、トーン部分のコンデンサと違い、そこを通った電流はしっかりアウトプットされます。また、人それぞれプレイスタイルはあると思うんですが、トーンよりもヴォリュームをいじることが多い私にとって、こちらの方が重要なパーツであると思います。
ハイパスコンデンサは、簡単にどんなギターにでもつけることができるのですが、個人的にこれこそ「テレキャスサウンド」を作り出す特徴であると思っています。逆に、ジミーペイジがやったような、「レスポールのような太い音」をテレキャスで作り出したい、というのであれば、このパーツはいらないかもしれませんね。
さて、今回装着したのは、これです。

コンデンサ1コに1200円w
Cornell Dubilierというメーカーの、有名なフィルムコンデンサ「BLACK CAT」の0.001μFのものです。コーネルのコンデンサは、英国製のものもありますが、Black Catはアメリカ製ですね。トーン回路にはよく使われるのですが、ハイパスにBlack Catを着けたというのはあまり聞いたことがありません。なのであえて、これを選んでみました。
<装着前>

ハイパスがついていない、最初の状態です。

<装着後>

現在の状態です。うん、見た目が派手でよろしいw

  • サウンドレポート

これは激変と言っていいほど変わりました。まず、ヴォリュームがフルテンの状態では、ほとんど変わらないんですが、それを8くらいに落とすといい感じに高域が出て、まさに「テレキャスサウンド」となります。もともと中低域が強めのTEXUS SPECIALが搭載されている私のテレキャスでは、もちろんテレキャスらしい傾向はあるものの、そこまでブライトなトーンというわけでもないように思っていました。しかし、ハイパスをつけることによって、より明るい、テレキャスらしいサウンドとなりましたね。
低域がすこしにごったようになる特徴も、ヴォリュームを下げたことで解消されたように思います。テレキャスはヴォリュームを7〜8くらいで使われる方が多いと聞いたのですが、まさに納得という感じですね。ソロではこれをフルテンにして、中低域をすこし出してやる、みたいなこともできるようになりました。「テレキャスば万能なギター」と言われる理由が少し分かったような気がします。
現在のUSA製テレキャスだと、ハイパスが付いていないものも多いらしいので、「テレキャスらしいサウンド」を求められている方で、何か違うと感じておられるなら、これは是非試してほしいと思います。ハンダ付けができる方であれば、安価で簡単にできる改造ですし、元に戻すこともすぐにできます。それこそ、セラミックコンデンサならば、楽器屋でなくラジオとかのパーツを扱う電気屋さんなら数十円で手に入るみたいですよ。
一応やり方を書いておきますと、ヴォリュームポットの、線がつながっている2つの端子それぞれに、コンデンサの足を接続してやるだけです。それだけでこんなにも変わるとは、正直思っていなかったので、うれしいですね。

    • 追記:文中、「テレキャスらしいサウンド」と書きましたが、ハイパスはない方がテレキャスらしい、と感じるというご意見をいただきました。たしかに改めて読んでみると、ハイパスがあってこそテレキャス、というように読めてしまいます。50年代にテレキャスが作られた当時はハイパスはついていませんでした。なので、どういった音をテレキャスらしいと感じるかによって、様々なご意見があることを追記させていただきます。あと、私の場合、中低域重視のテキスペとの相性もよかったのかな、と思いました。

 
というわけで、今回はコンデンサについてのお話と、ハイパスを付けたレポートでした。テレキャス本体のレビューは、もうすこし使ってみてからということになると思います。



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