Soul Power Instrumentsのさいとうさんの手によってMODされたBIG MUFFをご紹介します。今回は、さいとうさんの新製品開発に際して、BIG MUFFのMODをやってみるということで、私のBIG MUFFを実験台として使っていただきました。
そしてその結果できあがったのが、BIG MUFF MOD PI −OIIとなるわけですが、今回はこのプロトタイプとなった私のマフをレビューしてみたいと思います。
では、いってみましょう!
Soul Power Instruments BIG MUFF Π 02 proto type
こちらがそのプロトタイプです。製品版と比較すると、スイッチやLEDの場所が違いますが、機能自体に差はないようです。それにしても、さすがSoul Power Instruments、といいたくなる感じの見た目です。オリジナルだとこうですから、さすがだと思います。
機能説明を・・・まずもともとあるコントロールはそのままです。そしてこのペダルには、ファズファクトリーのように発振する機能がMODによって搭載され、それらのコントロールが追加されています。まず、追加されたフットスイッチで発振のON/OFFを行います。このとき、追加されたLEDでオシレータのON/OFFを確認できます。BIG MUFF本体がOFFでも発振はできたりもしますw
そして、その発振の音程をコントロールするのが追加されたフットスイッチの下にある丸いLEDのようなもので、これは光学センサーとなります。以前ご紹介したエクスプレッションペダル、「Devi Ever PEEP」のような感じですね。
そしてコントロール類ですが、まず切り替えスイッチは、発振時にギターの音を出すか、それとも発振音のみの出力とするかの切り替えで、ツマミは左からスレッショルド(ギターの入力に反応して発振音を出す仕組みなので、その反応具合を調整)、音量差(ギターを弾いているときと弾いていないときにでる発振音の音量差を調整)、そして発振レベル、となります。
奥側にあるジャック類です。左から、INPUT、EXP INPUT、DC INPUT、OUTPUTとなっています。EXP INPUTでは、発振音のコントロールを本体についている光学式センサーではなく、別のエクスプレッションペダルを使って行いたいときに使います。DC INPUTも、オリジナルだとピンジャックのところが、通常のセンターマイナスのタイプに変更されています。
ちなみにEXPペダルですが、いまのうちかな?初回生産のいくつかについては、このSoul Power Instruments Lollipopが無料で付属するそうです。写真にあるオレンジ色の線がそれですね。(中央のマウスはきにしないでください、写っちゃいましたw)
このLollipopも、作りはPEEPと同様で、先端にはこのように光学式のセンサーがあります。これをマイクスタンドに貼ってトーキングモジュレータのように口で操作することもできますし、例えばギターのカッタウェイに貼り付ければ手元で発振音などがコントロールできるようになります。ちなみにこのLollipop、他のEXPペダルに対応したペダルに接続すれば、そのままEXPペダルとして動作します。
さて、内部ですが、これはプロトタイプということもあり、雰囲気だけ写真にしてみました。
写真上がオリジナルの内部、そして下が今回MODしていただいた「Π02」の内部です。画像を加工して、パーツや配線はあまり見えないようにさせていただきました。「スカスカだったビッグマフが、こんなになったよ」ということが分かっていただければ、と思います。ちなみに、製品版では基板をまとめて、配線がもっときれいになっているそうです。
また、このモディファイでは、通常時のBIG MUFF本体も、いわゆる第二期の、ラムズヘッドを呼ばれるころのものへと変更されています。では、レビューしてみます。
- 操作性
ビッグマフとしての操作性は、特に変化はありません。追加された発振機能は、ツマミ類やスイッチ、そしてセンサーなどの使い方は非常に分かりやすいのですが、「音のコントロール」には少し慣れが必要になってきそうです。
つまり光学式センサにあたる光をさえぎることで音程をコントロールするわけなんですが、この動作は多少練習した方がいいと思いますw
- サウンドレポート
では、サウンドですが、まず音を聴いていただきたいと思います。
サンプルサウンド
まずクリーン→マフONで、そのあと「発振音とギターの音両方を出力するモード」にして発振をONにしています。最後は逆順でOFFにしていっています。
マフの設定は、Volume12時、ToneとSustainが3時の位置で、ギターはテレ、リアPUでフルテンです。まずマフそのものの音ですが、オリジナルのサウンドと比較するとよりファズに近い感じの音になっているのが分かると思います。本物のラムズの音を知らないのでどれほど近づいているのかは分かりませんが、音としてはたしかに、古くさい感じがありますね。とても良い感じですw
発振音はすごくきれいで太いです。音域はめちゃくちゃ広いというわけではないんですが、これだけ音が太いと「発振ソロ」なんかも十分できるのではないかと思います。このサンプルのように、バッキングを弾きながら発振音を出すのも楽しいですし、別のギタリストにバッキングをまかせて、発振音だけを出すこともできますね。
Lollipopをつかってさらにおもしろいパフォーマンスなんかをやったりしてもいいかもしれません。可能性は無限大という感じです。それにしても、とんでもないものを作ったなぁ、と思いますw
というわけで、今回はSoul Power Instruments BIG MUFF Π 02 proto typeのレビューでした。さいとうさんのSoul Power Instrumentsは、今後全国展開の可能性が広まっているそうですので、近いうちにいろいろな場所の楽器店で見かけるようになるかもしれませんね!さすがですw