Ibanez Effector Series TS808HW Tube Screamer 《ハンドワイヤリング》【エフェクターセット付... |
というわけで、今回はすでに各所で話題となっている、このTS808HWのご紹介です。HWは「Hand Wired」を意味します。月に少数しか生産できず、そのためお店への入荷もとても少ないというペダルのようですね。
簡単なスペックですが、コントロールはOVERDRIVE、TONE、LEVELの3つ、フットスイッチは機械式のトゥルーバイパスとなっていて、回路はラグ板を使ったハンドワイアード、つまり手配線によって作られています。線材やパーツ類も見直し、また新規に設計された亜鉛ダイキャスト筐体が使われています。これまでのTube Screamerとは一線を画す、深いグリーンカラーも特徴的ですね。サウンドは今のTSよりも太い音が特徴だそうです。
ラグ板を使った回路は見た目にもインパクトがありますが、パーツ類は現行のTS808 Reissueの回路とさほど見た目上大きな違いはないように思います。ただ、トランジスタの数が減っているように思いますので、もしかするとトゥルーバイパス化によってバッファが削られたかもしれませんね。OPAMPには艶無しのJRC4558Dが使われているようです。
近年の、いわゆるブティックと呼ばれるペダルには、「TS系ペダル」がとても多いです。それらのペダルによく使われる謳い文句として、「ポイント・トゥ・ポイント配線」「トゥルーバイパス」「バッファ無し」というのがあるわけですが、まだバッファについては確認できていないとはいえ、その"ブティックペダル方程式"のようなことを本家Ibanezがやってしまった、というのが最も大きな「事件」といえるのかもしれませんね。
このペダルは、70年代から続く「Tube Screamer」シリーズのなかでも最も手間をかけて作られた物であり、かつ最も高価なペダル(オリジナルのプレミア価格はともかくとして)ということになりますね。
個人的な考えですが、多くのブティックエフェクターが高価なのは、少人数で時間をかけて、少量生産で作られているという点、それが最も比重を占めていると思います。しかし、このTS808HWは、大手メーカーがこれだけの定価を付けて出してきた物です。それだけに、一般的なブティックエフェクトブランドのものよりも、かけられたコストや時間、人数は違った物となるはずですね。
果たして、TSシリーズの異端となるのか、それとも最高峰となるのか・・・これは是非一度試してみたいペダルだと思います。
ちなみに・・・日本のIbanez公式サイトには、まだこのペダルは載っていません。英語サイトには、
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