今年、30volt OVER DRIVEをはじめとする高品質な新作ペダルを次々とリリースして話題をよんだEx-Proから、こんどは新型筐体を採用したディストーションペダルが登場です!
Rocktronペダル風の外見ですが、むしろ何か戦車を思わせるような形状の、ごつごつとした形が印象的なこのディストーション、2種類のラインナップで登場しました。さっそく見てみましょう!
Ex-pro Distortion&Booster
まずはこちら、「Distortion & Booster」という名前の通り、ブースタースイッチが搭載されたディストーションペダルです。コントロールはGain、Treble、Bass、Out Level、Boostとなっており、高域と低域の2バンドEQを採用した、一般的なコントロール構成です。さらに3モードの切替スイッチが搭載されていて、これで低域の出方を変えることで、シングルPUやハムバッカー、ダウンチューニングや7弦ギター、さらにベースにも対応できるようになっています。
OPAMPやダイオードを使わず、MOSFETクリッピングを採用したディスクリート回路で、ピッキングニュアンスの反応性を高めると共に、ギターのヴォリュームを絞ればクリーンサウンドを作ることが出来るディストーションペダルが完成した、ということです。もちろんトゥルーバイパスで、フットスイッチ自体やその周りの配線にも気をつかい、Ex-Proらしいノイズレスを目指しているようです。
さらに様々なアンプとの相性を考慮し、アンプを選ぶことなく使えるペダルとなっているようですね。例えば公式サイトには、代表的なアンプとして、Twin ReverbやJAZZ CHORU、JCM900、JCM2000、Rectifier、Triamp・・・と思われるアンプ名が挙がっていますが、これら全てに相性がいいということのようですので、よほどクセの強いブティックなアンプでなければ、ほとんどのアンプに相性がいいというのは間違いないと思います。
フットスイッチの傾斜角を人間工学に基づいて16.7°に設定した「チルトパネル」や、交換が楽なバッテリーボックスの採用など、ストレスフリーな使用ができるような気遣いも、Ex-Proらしいところでしょうか。このペダルは、特に高電圧駆動というわけではないようですが、アダプタを使えば9Vだけでなく12Vでも駆動することができるようです。
Ex-pro DISTORTION+SOLO
こちらの「DISTORTION + SOLO」は、さきほどのBoosterがSolo用になった、という単純な物ではなく、根本的に歪み自体も違う物となっているようです。それは・・・「超歪ディストーション」!
いわゆるハイゲイン仕様ということでしょうか。コントロールは先ほどのDistortion & Boosterと同様、Gain、Treble、Bass、Out Level、Soloと、2バンドEQを採用した一般的な物で、3モードの切替スイッチが搭載されます。このスイッチはMode1がコンプレッションが少しかかった音で、Mode2がダイレクト、Mode3がさらに高いゲインを作り出すということなので、いわゆるクリッピングの切替スイッチと同様の働きをするものだと思われます。(内部で実際にクリッピング切替が行われているかは分かりません)
こちらは、別にディスクリートだと書かれていないので、OPAMPを使ったタイプの歪みなのではないかと思います。最大増幅+80db(!)というハイゲイン仕様でありながら、低ノイズを実現し、さらにSoloスイッチを踏めば出力を最大+6dbにすることができます。しかも、ギターのヴォリュームを絞ればクリーンサウンドになるというのもすごい話です。これまでのハイゲインディストーションでは、ヴォリュームを絞ってクリーンになる、というのは見たことがありませんし、仕方のないことだと思っていました・・・。
Distortion & Boosterと共通の筐体を使っており、チルトパネルや電池ボックス、トゥルーバイパスやアンプとの相性なども同様に作られており、アダプタなら12Vでの駆動もできるようになっています。どちらも重量は電池なしで550gと、さすがに重厚な筐体だけあってすこし重めとなっています。
というわけで、Ex-Proから発売された新しいディストーションペダル、Distortion&BoosterとDISTORTION+SOLOのご紹介でした。いつも高い品質のペダルや機材を作り続けてきたEx-Proの新製品ということで、こちらも期待せざるを得ないと思います。MXRサイズのペダルが全盛の今、あえてこの形でペダルを作ってきたところもEx-Proらしいように思います。それも、単なるMXRサイズペダルへのアンチテーゼではなく、実際に32Volt BoosterなどのシリーズでMXRサイズのペダルもリリースし、その利点と欠点を理解した上での開発、発売だと思いますし、ちょっとレトロな感じと重厚なイメージ、そして人間工学に基づいた使いやすさが合わさっているのがまたおもしろいです。これは是非使ってみたいですね。楽しそうです。
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