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「中身」から考えるエフェクターの選び方


自分の好みに合ったエフェクターを選ぶ。これはとても大事なことですが、同時に非常に難しいことでもあります。
エフェクターは音を変えるもの。その変わった後の音が自分にとって好みかどうか。それが最も重要なことだと思いますが、そこに明確な基準がある人はいないと思います。それは当然のことで、音に限らず昨日良いと思ったものが今日はイマイチと感じたり、その逆だったり・・・そういうことは誰にでもあるからです。
また、エフェクターそのものに何を求めるのか、というのも人それぞれです。音の好みの違いはもちろんですが、とにかく価格の安いエフェクターが好きな人、逆に価格は気にせず、とにかくこだわり抜いたモデルが好きな人、ある特定のブランドやビルダーのファンの人、他人とは違う個性的なモデルが良いという人、それぞれです。
では、逆の視点で見てみましょう。プレイヤーにエフェクターを選ばれる側・・・それはメーカーだったり楽器店だったりありますが、その視点で考えると、いろいろ好みがある中で絶対に伝えなければならないことがあります。それは、エフェクターの「特性」です。大きくはオーバードライブやコーラス、ディレイ等といったジャンル分けやどこのメーカーが作ったもの、といったブランド分けから始まり、ペダルの名前、機能、メーカー・ビルダーがどこにこだわって製作したのか、デザインはどうか、どんな音をイメージしたのか、どういう手法が使われているのか・・・等々、それらを分かりやすく伝えなければ、仮にそれがどれほど素晴らしいペダルだったとしても選ばれることはありません。極端なことを言うと、写真や現物も見せず、音も聞かせず名前も伝えずに、「良いエフェクターがあります。いかがですか。」と言われても、誰も買いません。
しかし、だらだら、長々と解説をするのもまた意味がありません。端的にその特徴を伝える必要があります。その手段としてよく使われるのが、一般的な用語を用いた説明です。例えば「トゥルーバイパス」「ポイント・トゥ・ポイント」「ヴィンテージパーツ」といった、よく見かける言葉ですね。
今回は、そういった言葉の中で、特に「エフェクター内部」にかかわるものについて、どんな意味があるのかとか、どういうものがあるのか、といったことを簡単に書いていこうと思います。では、いってみましょう!

  • バイパススイッチ

最近は「当たり前」になってきてあえて書かれないことも多くなりましたが、スイッチの構造についてです。これはエフェクターの歴史の流れで変わってきていますので、その辺も簡単に見てみます。
よくあるのは「トゥルーバイパス」「バッファードバイパス」という言葉。まずは簡単に、トゥルーバイパスとそうでないバイパスについて見てみます。

そもそもスイッチって、どういうものなんでしょうか。
上の画像は、1接点のスイッチと2接点のスイッチの回路記号です。スイッチは、回路上で電流の流れを切り替えるものです。上側の1接点のスイッチは、理科とか物理とかの授業でもよく見かけたと思います。回路の切断と通電を切り替えるものですね。一方、エフェクターで通常使われるのが2接点のスイッチです。これは通電の方向を変えて回路の形を変えるものです。エフェクターのON/OFFスイッチはこの形です。もし、エフェクターのON/OFFに1接点のスイッチを使ったら、ペダルをOFFにした瞬間、音がミュートしてしまいます。
では、この2接点スイッチで、エフェクターのON/OFFを切り替えるには・・・

おおまかに、こういう回路となります。左がINPUT、右がOUTPUTで、長方形内はエフェクトの回路だと思ってください。グランドとかややこしいところはすっ飛ばします。
これが最も単純なエフェクトのON/OFF回路です。回路内にスイッチは1つだけ。しかし、この形だとOFF時にも入力された信号が2手に分かれて、一部がエフェクト回路内に流れ込んでしまいます。それは信号の損失となってしまいますよね。その損失を補うには、もとの信号を強化する必要があります。そこで、入力直後にバッファ(音を変えずに信号を強くする回路)を設け、バイパス時にも信号が弱くならないようにする、というのがバッファードバイパスです。
一方、もっと昔の人はこういう形の回路を作りました。

回路内にスイッチを2つ設けます。このスイッチは常に同時に切り替えられるようにします。こうすることで、エフェクトOFF時にはエフェクト回路が完全にバイパスされる形となります。これがトゥルーバイパスです。また、この2接点スイッチ2つをまとめて切り替えられるフットスイッチをDPDTスイッチと呼びます。

一般的なDPDTフットスイッチ。形状はいろいろあるが、端子が6つあるのが特徴。
しかし、エフェクターのON/OFFを見分けるためにON時に点灯、OFF時に消灯するLEDの搭載が当たり前になってくると、困ったことが発生します。LEDの点灯にはエフェクト回路とはまた別の回路が必要となりますが、ペダル全体が1つの電源で駆動している以上、回路としてつながっていなくてはなりません。
そこで、使い慣れたDPDTスイッチを使い、また当時一般的となっていたバッファードバイパスの回路を組み合わせてこういう回路が作られました。

これなら、回路内に2つのスイッチで、エフェクトのON/OFFに連動してLEDの点灯/消灯が可能となります。現在でも多くのエフェクターに使われている形です。(この図だと入力信号がLEDの回路に流れ込みそうですが、それは接点の違いなどで回避できます。その辺も省略しています。)
しかし、この形だとエフェクトOFF時にもバッファーを通った音が出力されます。バッファーは「音を変えずに信号を強くする」回路ですが、100%音が変わらないようにするのは不可能ですし、またここにコストをかけるとエフェクター全体の価格も上がってしまうため、多少の音の変化は許容したペダルが当たり前になります。
それは良くない、といったメーカーがありました。今でも定番のエフェクターとして人気のFull Drive 2OCDで一世を風靡したFulltoneです。
Fulltoneは、3つの2接点スイッチを搭載した3PDTフットスイッチを用いて、LEDのON/OFFとトゥルーバイパスを両立した回路を広め、一般化することに成功しました。

これがその形です。見ての通り、回路内にスイッチが3つあり、これを切り替えることでOFF時には完全なバイパス、ON時にはエフェクトを通り、LEDも点灯します。エフェクター内のバッファが不要となりました。ある意味原点回帰とも言えますね。

一般的な3PDTフットスイッチ。スイッチ内に9つの端子があるのが特徴。
3PDTフットスイッチは、トゥルーバイパスが流行りだしたころはまだ高価なものが多く、そのためトゥルーバイパス構造のエフェクター=高級品というイメージがありました。現在ではスイッチの価格も下がり、多くのエフェクターにトゥルーバイパスが搭載されています。
ただ、トゥルーバイパスなら良く、バッファードバイパスが良くないかというとそれはまた別の話になります。かなり昔の記事ですがこのあたりも参考にしてもらえればと思います。

さて、今ではトゥルーバイパスにも種類があります。上の写真のような機械式の3PDTフットスイッチを使ったもの以外に、ラッチングリレー方式という形も現在は主流となっています。

ラッチングリレー方式のバイパススイッチ。2接点のシンプルなフットスイッチが使われている。
ラッチングリレーとは、回路内のスイッチを電磁石を使って切り替える方式で、通電するごとにスイッチが切り替わるという特性があります。そのため、シンプルなフットスイッチで、複数のスイッチをまとめて管理できるというものです。
形としては多く使われていますが、まだ言葉が一般化していないため、トゥルーバイパスと分けて説明されることは多くありません。また、バイパス方式の説明として「ハードワイヤーバイパス」といった言葉も出てきます。これは決まった意味があるわけでなく、おそらく機械式のスイッチを使っているだろうという感じです。多くの場合でトゥルーバイパスとなっていることがありますが、確実とは言えないのも事実です。また、トゥルーバイパスの構造で、あえてバイパス側にもバッファを入れた形など、細かなこだわりで様々な作りのものがあります。そういった特徴的なものはたいてい解説されています。
 

  • ポイント・トゥ・ポイント

これも良く聞かれる言葉ですね。ポイント・トゥ・ポイントとは、回路内のパーツを最短距離で接続することで、音声信号の通り道を短くし、エフェクター内での信号の損失を抑えるというものです。電流は導体の電子が振動することで伝わります。非常にミクロな世界の出来事ですが、それも長くなっていくと振動の伝わり方にムラが出て、結果的に信号の損失となります。電球を点灯させるような回路なら電流が流れさえすればOKなところもありますが、電流の振動をそのまま音に変換する楽器では、信号の損失は明らかな違いとして認識することができてしまいます。そこで、少しでもそれを減らそうとしたのがポイント・トゥ・ポイントの構造ですね。

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ポイント・トゥ・ポイントにもいろいろあります。例えばこのClark Gainsterでは・・・

こんな感じの基板を使っています。基板上のパーツが直接つながっているのが分かると思います。
ポイント・トゥ・ポイントの構造を作るにはかなりの部分で手作業が必要となるため、労力がかかります。労力がかかるということは時間がかかるということで、それはそのままエフェクターの価格にかかわってきます。ハンドワイアードを謳い、それを特徴としたモデルも多くあります。
TS808 TS808HW
こちらはIbanezの定番エフェクター、TS808と、そのハンドワイアードバージョンTS808HWです。

バイパス構造をはじめ、一部回路も違いますが、このように基板やパーツを配置する構造自体が違っています。もちろん右側がハンドワイアードです。多少価格が高くとも一手間かけて作られたものが良いのか、特に気にしないかはそれぞれの好みで選ぶと良いと思います。
 

  • ディスクリート回路

こちらもよく使われる言葉です。ディスクリート回路とは、回路上の1つのパーツが1つの役割を果たすもの。別々の、というDiscreteから来ています。抵抗、コンデンサ、トランジスタや真空管等を用いて作られた回路で、IC等の集積回路を使っていないペダルのことです。

ディスクリート回路の定番エフェクター、BOSS OD-3です。レスポンスを高めたドライブサウンドを特徴としています。

回路基板はこんな感じです。ICはおそらくバッファのためのもので、エフェクト回路はディスクリートということです。ICが1つあるので分かりやすいですが、小さなパーツがたくさん並んでいます。

ICを使った回路とディスクリート回路の違いとしては、ICだとまとまってしまうパーツを個別に選別、配置できるので、より高音質だったり、レスポンスが高かったりといった特徴があります。ただ、当然ですが回路構成によってその特性は大きく違うので、どちらの方が良い、と一概に言うことはできません。例えばWay Huge Red Llamaのように、ICの音質特性を最大限に活かしたペダルもあります。
 

  • パーツ(コンポーネンツ)

さて、ディスクリートのところでも出てきましたが、エフェクターの回路を構成するパーツ(コンポーネンツ)の違いも、よく言われる点です。
ディスクリート回路を構成するような小さなものはもちろん、Opamp(複数のトランジスタをまとめたもの)をはじめとしたIC類も、その違いによって音が変わると言われます。また、最近は表面実装チップというタイプのパーツも増えてきており、その違いも音に関わってきたりします。
実際、パーツの違いで音は変わります。抵抗やトランジスタ等のパーツは、電流そのものを変えるものですので、それが変わると音が変わるというのもよく分かる点です。ただ、その変化の度合いについては微少なものから多大なものまでいろいろあります。

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例えばこれは名ギタリスト、ジミ・ヘンドリクスのサウンドをイメージして作られた「Jimi Hendrix Fuzz Face」というペダルです。このペダルは非常にシンプルなディスクリート回路で構成されています。

見ての通り、非常に少ないパーツで出来ていますが、このFuzz Faceというペダルはパーツの違いで音が大きく変わるとして知られるペダルの1つです。そしてこのモデルも、ジミヘンサウンドを出すためにパーツにこだわって作られています。


一方、こちらは表面実装チップと呼ばれるチップが使われた基板です。小さい、黒い長方形の抵抗器等がそれで、最近では多くのエフェクターで使われるようになってきています。ちょっと見づらいですが、写真の右側がSuhr Riotというディストーションで、左側がJOYO US Dreamという、Riotを元に低価格で作られたペダルです。
よく見ると、表面実装チップの大きさが違っており、Riotの方が大きいものを使っていることがわかります。一見同じに見えるこういったモデルでも、そのコストの違いなどで使われるパーツが変わってきます。


こちらは、高いこだわりで作られ、長いこと最高級エフェクターの1つとして知られるKLON Centaur(写真右)と、同じ音が出るように設計された後継モデルKlon KTRの内部です。
写真だと伝えにくいんですが、KTRは先ほどのRiotよりもさらに大きな表面実装チップを使っています。一方Centaurは表面実装チップではありません。それでも同じ音(ほんの少し違いはありますが)が出せるように出来ます。しかし、KTRは唯一、NOS(New Old Stock。ヴィンテージパーツのデッドストック品)のダイオードだけはCentaurと同じものを使っており、要所要所に応じたパーツを選択することが重要だということを示唆しています。
 

高級パーツやヴィンテージパーツは音が良い?

ちょっと閑話休題。エフェクターには高級なパーツを大量に使用したモデルがあります。一方、ヴィンテージパーツを多数使ったモデルもあります。
おそらくどちらも価格が高く、また音も良いペダルだと思います。ただ、そこでカン違いしてしまいがちなんですが「高級パーツを使っているから」「ヴィンテージパーツを使っているから」音が良い、価格が高い、というのはまた違います。
特に、普通に楽器店などで売っているエフェクターにおいて、使われているパーツは「結果」です。例えば同じ回路があったとして、闇雲に高級なパーツばかりで作ったペダルが、狙った音を出せるとは限りません。もちろんヴィンテージパーツにしても同じです。先ほど述べたとおり、要所要所に応じたパーツを選択することが重要になってきます。そのパーツを選択した結果、作り手が狙った音を出すためにそれらのパーツが必要だった、ということです。
パーツの選択はどのようにして行うかというと、経験のある作り手ならある程度の候補までは絞れます。しかし、そこから先は試行錯誤の連続となります。高級なパーツを使っているということは、もっと安いパーツから同等のパーツまでをその何倍も使って試行錯誤した結果、そのパーツを選択したということです。ヴィンテージパーツにしても同じですが、さらにヴィンテージパーツの場合、同じパーツでもその誤差が大きいため、大量のパーツの中から狙った動作をするものを選ぶ、という手間も追加されます。特に楽器店に並ぶようなペダルなら、同じ音を出すものを何台も作らなければならないのでなおさらです。
結果からものを見てしまうと、「このエフェクターは高級パーツだから高い」ということになってしまいます。しかし、いくら高級といっても、当然エフェクターを構成するパーツの価格「だけ」を見ると、エフェクターの価格の数分の1になります。もちろん、パーツの価格はエフェクターの価格に含まれていますが、そのパーツを選択するに至るまでの手間や労力があるからこそ、結果として音の良いペダルが生まれるわけです。さらに、よりマニアックな音を求めたペダルならば作れる数、売れる数も限られてくるので、なおさらその手間に対する対価は高くなってしまいます。
当然、その対価が支払うに値するかどうかは人それぞれです。そこは自由ですが、単純に「使われているパーツの値段」と「エフェクターの値段」だけでエフェクターを見てしまうのは、エフェクターの面白さを半減させてしまっているんじゃないか、と個人的に思います。
 

  • クラスA、クラスAB

特にアンプでよく見かける言葉ですが、エフェクターでも使われることがけっこうある言葉ですね。
次はこの言葉の説明をしたいと思います。アンプならパワーアンプ部の構造、エフェクターならそのまま増幅の構造を示す言葉です。イメージ的に「クラスAは良さそう」というのがあっても、なかなか分かりにくいですよね。
まず、このクラス○○というのは、基本的にクラスA、クラスB、クラスC、クラスDの4種類があります。端的に言うと(厳密には違いますが)、これは「増幅素子に流れるバイアス電流量の違い」として表せます。その中でクラスCは音響用アンプには使われず、通信機器などに用いられ、クラスDはデジタルアンプ等デジタル機器に用いられます。
バイアス電流量とは、その増幅素子(トランジスタや真空管)が、使っていないときに消費する電流です。これはA>B>C=Dとなります。どういう違いがあるかというと、例えばクラスAとBの場合、クラスAは「常にアップをしていつでも臨戦態勢な状態」、クラスBは「ベンチに座っている状態」みたいな感じです。実際に音声信号が入ってきてそれを増幅する際の立ち上がりが違います。
具体的にどう違うかを簡単に図で示します。専門的な言葉は使いません。あくまでイメージ的に説明します。


まずはこちら。黒線が入力信号、赤線が増幅された信号とします。1つの増幅素子で、入力信号をそのまま増幅する最もシンプルな形で、これをシングル動作と言います。この形のものはほぼクラスAです。


しかし、シングル増幅では増幅量が限られてしまいます。そこで、もっと効率よく増幅するため、信号の正と負の部分それぞれを個別の増幅素子で増幅する方法があります。これをプッシュ・プル動作と言います。この図は、クラスAのプッシュ・プル動作を表したものです。
さて、図を見てみると、赤が増幅しているときにも青が、青が増幅しているときにも赤の増幅素子が動作しています。これはその分の電流がもったいないですよね。
じゃあ、動作していないときは切ってしまおう、と考えたのがクラスBです。で、実際にやってみると・・・

拡大して表示していますが、この図の紫の線の部分に注目です。赤線と青線それぞれを担当する増幅素子ですが、使わない時に休ませてみると、その素子が切り替わる瞬間に、ノイズや歪みが出てしまいます。効率はクラスAよりも良いのですが、音質に影響が出てしまいました。
そこで・・・


両方の増幅素子を少し交差して動かすことで、効率よくさらに音質も良い、というのがクラスABです。両方の素子が動いているときは、それぞれの出力が混ざって余計なノイズを打ち消し合うため、ノイズも出にくくなります。(ただし、2つの増幅素子の動作がうまく調和している必要があります。よく真空管でマッチドペアとして売っているのは、この動作が調和している、ということを示しています。)

つまり、クラスAやクラスABはどちらが良いとか悪いではなく、動作方法の違いです。多くのエフェクターはクラスA動作、アンプは小出力だとクラスAが多く、大出力だとクラスABが多いです。クラスAは音質が良い代わりに電流の消費や発熱量が多いため増幅の効率が悪く、クラスABは音質がすこし犠牲になる可能性はありますが、効率が良く増幅できるという違いです。ちなみにここで言う「音質」とは音が良い、悪いということではなく、スムーズでレスポンスの高い音を出せる、という意味です。

【正規輸入品】【即納可能】Coldcraft Effects Cascade

Coldcraft Effects Cascade
価格:25,872円(税込、送料別)

例えばこの「Coldcraft Effects Cascade」は、クラスA動作の歪みとクラスAB動作の歪みを搭載し、ブレンドして音を作ることができます。他にもクラスAやAB動作を特徴としたペダルも多いです。
 

  • デザインとメッセージ

最後に、「エフェクター内部」のデザインやメッセージについて。
エフェクターは、例えば電池交換などで裏蓋を開けることも多いため、内部のデザインにこだわるメーカーもあります。例えば基板の色を目立つようにしてみる、といったことから、ヴィンテージパーツ等をより目立つ配置にしたりといったものはよく見かけます。空中配線などもよく見かけます。まぁ空中配線は見た目だけでなくポイント・トゥ・ポイントのところで述べた、信号伝達距離を短く、といった意味もありますね。
また、ペダルの内部にはビルダーによる手書きのメッセージや絵があったり、シリアルナンバーが振ってあったりもします。これを遊び心だと考えるか、無駄なことだと考えるかは人それぞれです。ただ、そういった面でのおもしろさがあるのもエフェクターだと思います。

これはLandgraff Dynamic OverdriveMO-DDistortion BoxBlues BoxiconClean Boosticonの内部です。
筐体内部と裏蓋にはびっしりとメッセージや製作日などが記されており、空中配線やポイント・トゥ・ポイントを用いた形で作られています。全てのモデルに統一感を持たせ、それでいて他のペダルとは違った雰囲気を持つ。最高峰と呼ばれるブランドは、外側や音だけでなく、こうして内部にも気を配って作られているのが分かります。素晴らしいと思うか、無駄と思うかはそれぞれですけどね。
 
と、いうわけで、今回は「エフェクターの内部」に関することをいろいろと書いてみました。
エフェクターは音を変えるものですから、その音が一番大切なのはもちろんです。そして、その音を作るのが回路です。もちろんこれだけでどんな音が出るのか想像することはできませんが、どういう特性のエフェクターなのか、どんな音が出るペダルなのか、それを思い描く1つのピースとして、こういった言葉を知っておくとよりエフェクターが楽しくなると思います。
エフェクター選びに少しでも役に立てたら嬉しいです。
 
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