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今、改めて定番を振り返る! Vol.6 〜イコライザー編〜


数あるペダルの中から、今改めて定番を振り返ってみる特集、前回のコンプレッサー編に続き、今回はイコライザーを見てみたいと思います。
イコライザーはEqualizer。Equalはイコール(=)で、Equalizeとは等しくする、という意味。つまりイコライザーとは、均一化するもの、ということですね。音の足りないところは増幅し、強すぎるところは減衰させて音のバランスをとる、というのがこのエフェクトの基本です。
前回のコンプレッサーもそうでしたが、イコライザーもレコーディングの際や、あとライブ等では欠かせないエフェクトです。特にライブ等では、意図しないフィードバックが出てしまう周波数帯を補正したり、楽曲全体のバランスを取るため、例えばDBX 1231のような大型のイコライザーが使用されます。
一方で、コンパクトエフェクターとしてギターやベースに使われるイコライザーは、音全体のバランスを取るというよりも積極的にバランスを変えて意図的な効果を生み出すために使われることが多いです。例えば高域を強くしてキラキラした音を出したり、ミッドレンジをカットしてドンシャリサウンドにしたり、といった使われ方をしますね。アンプや歪みエフェクターを中心に、いろいろなペダルにも簡易的なイコライザーが搭載されていることも多くあります。
ギターやべース用の専用ペダルに使われるイコライザーといえば、大きく2種類のタイプがあります。グラフィックイコライザーとパラメトリックイコライザーです。まずはその違いについて見てみたいと思います。
BOSS GE-7
こちらが代表的なグラフィックイコライザーです。グラフィック(Graphic)、というと絵や図、といった意味として考えてしまいますが、グラフィックイコライザーにおけるグラフィックとは「グラフ式の」、という意味の方が強いと思います。つまり、上のペダルのようにフェーダーがずらっと並んで、棒グラフのように決まった帯域を調整していく、ということですね。図で表すと、こんな感じです。

これは6バンドグラフィックEQの動きをイメージしたものです。縦軸がゲイン、横軸が周波数と考えてください。赤線は増幅、青線は減衰で、6つのフェーダーの動きによってこのグラフのような周波数の可変が可能ということですね。グラフを見ると分かるとおり、固定された幅、固定された帯域のイコライザーを複数つなぎ合わせて全体の音を変えていく、それがグラフィックイコライザーです。
 

続いてパラメトリックイコライザー。この画像はiPad用DAW、Auriaiconの画像ですが、パラメトリックイコライザーはこのようにノブが並んだスタイルのイコライザーです。パラメトリック、Parametricとはパラメーターの、という意味で、グラフ式のグライコに対しパラメーターをいじる形式のパライコ、ということになります。その名の通り、イコライザーのパラメータをいろいろ操作して音を可変させるのがパラメトリックEQで、一般的にグラフィックEQよりも詳細なコントロールが出来る、ということが多いです。
パラメトリックEQで、一般的なパラメータといえばGain、Freq、Qです。Gainはグラフィックイコライザーにもあった、ある帯域を増幅するか減衰させるかをコントロールするパラメータですね。ではFreqは、というとこれはFrequenncy(周波数)のことで・・・

このように、中心となる周波数、つまり増幅、または減衰させたい周波数の中心を決めるパラメータです。
では、Qはなんでしょう。QとはQ値のことで、GainにはdB、周波数にはHzという単位がありますが、Qは単位のない数値です。細かく言うとややこしくなるので、パライコにおけるQ値に絞って考えると・・・

こういうことです。つまり、このグラフの幅のことですね。ある周波数帯において、ある程度の増幅/減衰を行うのがイコライザーなわけですが、ただそれだけだとどのくらいの急激さで増幅を行うのかが分かりません。例えば100m先、10m上の場所に行くのに、長い坂を登っても、100m先の垂直の壁を登っても到達できますよね。その違いを表すのがこのQです。Qが大きくなるとグラフの幅が広がるため、周波数全体に影響を及ぼしますが、ゆるやかなカーブとなります。Qが小さいと周波数全体への影響は小さいですが、決められた周波数での動きは急激なものとなります。例えば、「ある周波数でハウリングが発生しているからその周波数帯だけを強く削りたい」のであればQ値を小さくすれば良いですし、「音全体の特性を変えたい」のであればQを大きくする、ということです。
では、ここで先ほどの6バンドグライコとこのパライコを用いて「ドンシャリサウンド」を作ってみましょう。

まずはグライコです。グライコでドンシャリを作るなら、このように真ん中のフェーダーを下げ、両端を高くすることで周波数全体で見るとミッドレンジがカットされ、ローとハイが強調されたサウンドとなる、ということになります。


ではパライコの場合。パライコにもいろいろありますが、この場合たった1つのパライコでドンシャリを作る、というとこんな感じになります。まず、Freqをミッドレンジに設定し、Qを大きくしてGainを下げ、ミッドレンジを削る設定とします。
そして、ほぼ全てのEQ(グライコもパライコも)に搭載されているLevel、つまりマスターヴォリュームを高めに設定することで、ローとハイを強調しながらミッドレンジを削る、ドンシャリサウンドを作ることができるようになりました。
 
グラフィックイコライザーは、視覚的に効果が分かりやすく作られているため、音のイメージが掴みやすい特徴があります。実際ギターやベース用ペダルでも見かけることが多いのがこちらのタイプですね。一方で各バンドごとのQとFreqが固定されているため、いくつものEQをかけなければならず、またある程度出来ることも決まってしまっています。
一方、パラメトリックイコライザーは、少し慣れが必要かも知れませんが、1つのEQで出来ることが多いためより多彩な効果を望めます。パライコだとだいたい3バンドくらいまではギターやベース用のEQでも用意されていますが、それでも10バンドのグライコより多彩な音を作ることができるようになります。音の通るフィルター回路も少なくてすみますし、また全体をスムーズに可変できるため、もちろんものにはよりますが、一般的にグラフィックEQより音質的に良い場合も多いと言えます。
では、そんなイコライザーの定番モデルを見ていきましょう。
※「定番」に定義はありません。あくまで個人的な印象も含んでいますので、これが入っていない、これは定番じゃない、といったご意見もあるかもしれませんがご了承ください。メーカーのアルファベット順にご紹介します。

BOSS GE-7

イコライザーの中でも最も定番といえば、このペダルです。多数のBOSSペダルの中でも上位の販売数とロングセラーを記録する名機ですね。
100、200、400、800、1.6k、3.2k。6.4kHzの7バンドグライコで、それぞれ±15dBのゲインコントロールが可能。もちろんマスターレベルもあり、Levelコントロールは独立した仕様となっています。
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BOSS GEB-7

同じくBOSSのベース用7バンドグライコがこちらです。50、120、400、500、800、4.5k、10kと、ベースの帯域に合わせたFreq設定がされています。
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Empress Effects ParaEQ w/Boost

Empress Effects ParaEQ w/Boost
続いて、人気の高いハンドメイドのパラメトリックイコライザーです。ロー、ミッド、ハイの3バンドパラメトリックEQで、それぞれ35Hz〜500Hz、250 Hz〜5kHz、1kHz〜20 kHzの範囲で±15dBのゲインコントロールが可能。Qコントロールを各バンドごとに3モードのスイッチで切り替える形とすることで、シンプルな操作感を実現。Boostノブとフットスイッチにより、クリーンブースターとしても使えるペダルとなっています。また、内部スイッチで駆動電圧を昇圧させることができ、より歪みの少ないクリアなサウンドを実現できます。
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MOOER Graphic G

まだ定番というには出たばかりすぎるペダルですが、他に無いのでご紹介します。
現時点で世界最小という、ミニサイズの5バンドグラフィックイコライザーで、100、250、630、1.6k、4kHzを±18dBでゲインコントロール可能。マスターレベルをLED搭載の小さなノブとすることで、このサイズに6バンドEQを入れてしまったペダルですね。ボードの空いたスペースに置くことの出来るEQです。
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MOOER Graphic B

同じく、Mooerのミニサイズ5バンドグライコです。こちらはベース用ということで、62.5、125、500、1k、4kHzの帯域に設定されています。
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MXR 6 Band EQ

定番コンパクトペダル、MXRの6バンドグラフィックイコライザーです。100、 200、 400、 800、 1.6K、 3.2KHzの帯域をそれぞれ±18dBでコントロールすることが出来ます。Levelコントロールはありません。フェーダーのノブにLEDが入っており、ステージ上でもEQの設定が即座に分かるようになっています。
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MXR 10 Band EQ

続いて、同じくMXRのグラフィックイコライザーです。こちらは大型筐体を使うことで10バンドのEQを実現したモデルですね。31.25、62.5、125、250、500、1K、2K、4K、8KHz、16KHzの周波数帯をそれぞれ±12dBでコントロール可能。さらにインプットゲインとアウトプットヴォリュームの調整にも対応し、より細かなEQ設定が出来る定番コンパクトEQペダルです。フェーダーのノブはLED付です。
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定番EQペダルはこんな感じでしょうか。
数があまり多くないんですが、EQ自体それほど多くないんですよね。グライコはともかく、パライコもなんとか1つ入れることが出来たって感じですし。ただ、これだけだとちょっと少ないので、最後に1つ、定番ではないんですが今個人的に注目しているモデルを載せておきます。

WMD The Utility Prametric EQ

それがこのペダル。WMDから先日でたばかりの、コンパクト3バンドパラEQです。
31Hz〜1.6kHz、100Hz〜4.8kHz、300Hz〜16kHzの周波数帯に対応した3つのパラメトリックEQを搭載したペダルで、幅広いゲイン設定とQの設定が可能。マスターレベルも備えていて、この10個のノブをコンパクトサイズにうまく配置したペダルです。9〜24Vのアダプタ駆動に対応し、高電圧駆動とすればより高いヘッドルームが得られるということですね。
 
先ほどのEmpressやWMDを見て、また他の定番モデルも見てみると分かることがあります。EQってスタンダードなペダルはそのほとんどがグラフィックイコライザーなんですね。そしてハンドメイド系モデルにはパラメトリックイコライザーが多いです。ハンドメイド系のモデルの特徴としては、パライコで高電圧駆動という点。これはEQでゲインを高くする、つまりある周波数帯を強調すると歪みが出やすくなるというのを抑えることができます(もちろん極端に設定すればどんなモデルでも歪みます)。
また、EQをフラット設定にすると、バッファを通しているのと似た形となります。逆に言うと、EQを通しておけばバッファとしても使えるということですね。そのあたりの音をどの程度追求するかで、また選ぶペダルが変わってくるのではないかと思います。
どちらかというと脇役的な印象のペダルですが、音を積極的に改変し、またバッファやブースターとして使うことも出来るイコライザー。歪みペダル等と組み合わせれば、さらに多彩な音作りもできるようになります。いろいろ試してみてください!
 
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