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ギター用エフェクター 応用編 歪み系 その1 〜FUZZ〜

「基礎編シリーズ」から続く流れとして、新たに「応用編」というのをはじめたいと思います。応用編最初の記事は、「歪み系」でいきたいと思います。まずは歪み系エフェクターとして歴史が最も古い「ファズ」からいきましょう。「ファズについて詳しく書いてほしい」というご要望もいただきましたので。
それでは、いってみましょう。

  • FUZZの仕組み

ここでは、FUZZの回路として最も有名で、部品も少なく、これを基本としたものも多数存在する、「FUZZ FACE」についてみてみます。単純にいうと、FUZZ FACEの回路というのは、「トランジスタを2つ連結して増幅する」、これだけです。しかし、ひとつ特異な点がありまして、2段目のトランジスタのエミッタと、1段目のトランジスタのベースが抵抗をはさんで接続されている、という点です。

電源部とか可変抵抗とかを省いた、FUZZ FACEの回路です。このように、2つ目のトランジスタのエミッタ(下側の端子)と、1つ目のトランジスタのベース(左側の端子)がつながっていることがわかると思います。この部分がなぜこうなっているのか、よくわからないと言われます。しかし、これは実はさほど難しいことではないのです。
細かい理論のお話は抜きにして、いきなり結論に達すると、この回路、実はオペアンプによる反転増幅回路+トランジスタ、という回路と似たような働きとなっているのです。FUZZ FACEが発売されたのが60年代中期、オペアンプが(演算用コンピュータとして)開発されたのが60年代初期であることを考えると、当時の電気回路に精通していたエンジニアが、計算機としての分野と、音楽としての分野で、同時期に同じようなものを考えても不思議ではありません。推量になりますが、このころオペアンプを楽器に使う、というのはあまり考えられなかったのではないかと思います。
 

  • FUZZの仕組み その2

さて、「FUZZの音」といえば、ゲインが高く、長いサスティンが特徴だと思います。ゲインを上げるのは増幅に他なりませんが、なぜサスティンが伸びるのか、そしてなぜ歪むのか、について説明したいと思います。実は、この「歪み」をつくる仕組みが、付加価値的にサスティンも伸ばしている、というのが正しいと思います。
では、下のグラフを見てください。

これは、ある音の波形の一部を切り取って合わせたものと考えてください。左側の山は、入力初期のもの、右側の山は、入力して時間が経ってからのものです。青線がギターからの出力で、通常はこのように、時間が経つと「山」の高さが低くなり、音は小さくなっていきます。
さて、この元の音を、そのまま増幅したのが赤線です。これだけれは音が大きくなったというだけのことです。では、これを歪ませるとどうなるでしょうか。歪ませる方法にはさまざまあり、Fuzz Faceのようにトランジスタの限界点以上に増幅して歪ませるものや、Big Mufのようにダイオードクリップを行うものなどがありますが、いずれにしても、このグラフの緑線のように、波形の上部を切り取って、四角い形(短波形)のようにすることが、「歪みを作る」ということです。
さて、ここで、元の音である青線と、歪んだ音である緑線を比べてみると、時間がたった状態だというのに、青線のように山の高さ(音量)が変わっていないことがわかると思います。これが、サスティンが伸びる秘密なのです。もちろん、増幅した赤線の山の高さが、このクリッピング点である緑線の高さより低くなると、音は減衰していきます。
 

  • そもそもFUZZとは

「FUZZ」というのは、歴史的に見ると、もともとは「音を歪ませる」ことが目的ではなかったようです。そもそもギターというのはリズム楽器であり、アンサンブルにおいてソロはより高域に特徴があり、音抜けのいい金管楽器や木管楽器の役割でした。
しかし、ギターでもソロをおこなうために開発されたのがこの「FUZZ」というエフェクターで、初期のファズには「サックスの音をギターで出すためのもの」という説明がついていたというほどです。ファズをかけてコードを弾くと著しく音が潰れますが、もともとソロ用のものである以上、それは問題がなかったのです。
しかし時が経ち、ギターの音楽における役割が変わってくると、真空管アンプの歪んだ音でコードを弾いたりするようになり、その音を出すために作られることになるのが「OverDrive」というわけですね。

というわけで、FUZZについてはこんなところでしょうか。この応用編は、あまり速いペースで書けないと思いますが、次回はさまざまなジャンルにおける歪み系エフェクターの進化を見て行きたいと思います。



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