【エフェクター】ZOOM MULTI STOMP MS-100BT with Bluetooth 【11月23日入荷予定】 【新製品AMP... |
このペダルの何がすごいかというと、機能的な面だけでなく音の良さもあるんですが、それ以上に「何にでもなれる」ジョーカー的なペダルとして使えるという点です。たとえば、ある楽曲で「あのエフェクトがちょっと使いたい」という場合や、ライブ直前になってエフェクターにトラブル、といった場合に、たいていの種類のエフェクトが入っているので、とりあえず1台もっておけば安心という使い方。もちろん、空間系や残響系をコンパクトにまとめるペダルとしてや、これ1台でステージをこなすペダルとして、またアンプシミュレーターも入っているので自宅でのレコーディングや練習にも使えるという、とんでもない汎用性の高さをこのサイズで実現した点ですね。(参考に:MS-50Gレビュー)
さて、そんなマルチストンプに第2弾が登場です。
この新しい「Zoom MULTI STOMP MS-100BT with Bluetooth」は、MS-50Gに、より高い拡張性を持たせたタイプのモデルですね。
まず、基本的な機能をまとめると
- 92エフェクト+8アンプモデル、計100種類のサウンドを収録
- 最大6種類までのエフェクト/アンプモデルを同時使用可能
- メモリーは50種類
- 2IN、2OUTのステレオ対応
- iPhone / iPad / iPod touchからBluetooth接続でエフェクトの追加が可能(iOS4.3以降)
- Bluetoothでファームウェアアップデートも可能
- 9Vアダプタ(センターマイナス500mA)、または単3電池2本で駆動。電池の場合、連続7時間の駆動に対応(ステレオ入力時は5時間)
- サイズはコンパクトな130.3×77.5×58.5mm、重さは360g
こんな感じでしょうか。
まず、Zoom MS-50Gとの違いとして、入っているエフェクト数が大きく増大しています。インプットもステレオ入力に対応。重さは10g増えました。
そして、このペダル最大の機能。BluetoothでiOS機器と連携し、エフェクトの追加が行える機能が追加されました。
現時点で、このエフェクトの追加はiOS機器のみとなります。「StompShare」というアプリを用いて、アドオンとなるエフェクトを追加で購入し、MS-100BTにエフェクトを追加することができます。なお、エフェクトは全て¥170、アンプモデリングは¥350となるようですが、発売からしばらくの間は期間限定で半額となっているようです。また、購入前に15分間の試奏も可能となっています。
その他基本的な操作等については、MS-50Gと同じですね。3つのボタンスイッチにもなっているパラメーターノブと、フットスイッチ周りに搭載された4つのカーソルキーでエフェクトの選択やパラメータ設定、メモリの保存や読み込みを行います。もちろん、チューナーやタップテンポにも対応。1フットスイッチで踏むごとにメモリーが変わっていくモードも搭載しています。
プリセットパッチとして30種類のメモリも搭載されています。同時使用できる6つのエフェクトの順序は自在に組み合わせ可能。同じエフェクトの重複もOKとなっています。MS-50Gとの外観的な違いとしては、色が紺色となっている点と、Bluetooth専用モデルということでUSB端子もなくなっています。
MS-100BTに最初から搭載されるエフェクトを載せておきます。太字はMS-100BTで追加されたエフェクトです。追加エフェクトについて簡単に説明も入れておきます。
- エフェクトタイプ「DYNAMICS」(ダイナミクス系)
- Comp、RackComp、M Comp、OptComp、SlowATTCK、ZNR、NoiseGate、LineSel
M Compはナチュラルコンプ、OptCompは光学コンプ、NoiseGateはノイズゲートです(ZNRはノイズリダクション)
- エフェクトタイプ「FILTER」(フィルター系)
- GraphicEQ、ParaEQ、Exciter、CombFLTR、AutoWah、Resonance、Cry、M-Filter、Step、SeqFLTR、RndmFLTR、fCycle
エキサイター、フランジャーの値を固定したコムフィルタ、ピッキングに応じてレゾナンスの動くフィルタ、ランダムなフィルタと周期的なフィルタが追加されています。
- エフェクトタイプ「OD/DIST」(歪み系)
- Booster、OverDrive、T Scream、Governor、Dist+、Dist 1、Squeak、Fuzzsmile、GreatMuff、MetalWRLD、HotBox、Z Clean、Z MP1、Z Bottom、Z Dream、Z Scream、Z Neos、Z Wild、Lead、ExtremeDS、Aco.Sim
GovernorはMarshall Guv'nor、FuzzsmileはFuzz Face、Z MP1はADA MP-1、Z Bottomはローの強いハイゲイン、Z BottomはMesa Boogie Road King IIのリードチャンネル、Z Screamはオリジナルハイゲイン、Z NeosはブリティッシュクラスAのMod、Z WildはブーストされたOD、Leadは明るいディストーションです。
- エフェクトタイプ「AMP」(アンプモデリング)
- FD COMBO、DELUXE-R、US BLUES、VX JMI、TW ROCK、MS 1959、DZ DRIVE、ALIEN
- エフェクトタイプ「MODULATION」(モジュレーション系)
- Tremolo、Slicer、Phaser、DuoPhase、WarpPhase、TheVibe、Chorus、Detune、VintageCE、StereoCho、Ensemble、SuperCho、Flanger、VinFLNGR、Vibrato、Octave、PitchSHFT、MonoPitch、HPS、BandCho、MojoRolle、RingMod
Slicerは音を刻んでつくるエフェクト、DuoPhaseはMU-TRON BI-PHASE(?)、WarpPhaseは一方向にだけかかるフェイザー、VintageCEはBOSS CE-1、Ensembleは立体的なコーラス、VinFLNGRはMXR Flanger、BandChoはピッチベンド、MojoRolleはピッキング後にヴィブラートをかける、RingModはリングモジュレーターです。
- エフェクトタイプ「SFX」(効果音系)
- BitCrush、Bomber、MonoSynth、Z-Organ、AutoPan、Rt Closet
順に、ビットクラッシャー、爆発音、モノラルギターシンセ、オルガン風サウンド、オートパンニング、ロータリースピーカーサウンドです。
- エフェクトタイプ「DELAY」(ディレイ)
- Delay、TapeEcho、ModDelay、AnalogDly、ReverseDL、MultiTapD、DynaDelay、FilterDly、PitchDly、StereoDly、PhaseDly、TrgHlddly、StompDly
MultiTapDはマルチタップディレイ、DynaDelayはインプットに応じてレベルの変わるディレイ、FilterDlyはフィルター+ディレイ、PitchDlyはピッチシフトのかかるディレイ、StereoDlyはLRを個別にセッティングできるディレイ、PhaseDlyはフェイザーのかかるディレイ、TrgHlddlyはピッキングをトリガーとしてホールドできるディレイです。
- エフェクトタイプ「REVERB」(リバーブ)
- HD Hall、HD Reverb、Hall、Room、TiledRoom、Spring、Arena、EarlyRef、Air
HD Reverbは高密度リバーブ、TiledRoomはタイル張りの部屋の残響、Arenaは大きな会場の残響、EarlyRefは初期反射(アーリーリフレクション)のみの音、Airは空気感の付加できるエフェクトです。
こんな感じになります。
こうしてみると、相当増えましたね。変更がないのはアンプモデリングのみで、エフェクト類は大幅に増強されています。インプットが変わったのでステレオIN対応のものが増えているのはもちろんですが、それだけでもない感じですね。
そして、個人的に注目が、SFX系にある「Bomber」!
懐かしのZoomオリジナルエフェクターですよ。ギターの音を爆発音に変えるという超個性派飛び道具エフェクトですね。使える使えないはともかく、面白いという意味で良い感じです。これだけのためにちょっと欲しくなりました。G3やG5にも入ってますけどね。
基本的によく完成されたインターフェイスを持つMultiStompモデルですし、搭載エフェクトも増え、さらに、Digitech iStompのようにアドオンとしてエフェクトの追加が行えるというのも魅力的ですね。MS-100BT、価格も手ごろですし、これはおもしろいペダルだと思います!
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