去年、HT-DRIVEなどをリリースし話題になったBlackstarから、本命のアンプが日本上陸したようです。
Blackstarは、正式には「Blackstar Amplification」といい、元々マーシャルで腕を磨いた技術者たちが独立して立ち上げたブランドでもあります。今回は、そんなBlackstarのアンプ、「Artisanシリーズ」を見ていきましょう。
BlackstarのArtisanシリーズは、すべてハンドワイアードで製作されるアンプです。ポイント・トゥ・ポイント配線で、ブリティッシュサウンドを基本とした高品質なサウンドを作り出すことができるそうです。別でSeries Oneというシリーズもあるようなんですが、そちらはまだ正規には入ってきていないのかも知れません。では、そんなArtisanシリーズ、いってみます。
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各チャンネルのコントロールはどちらもVolumeとToneのみで、マスターヴォリュームはありません。ごくごくシンプルな構造となっています。パワー管を切り替えることで。出力を15Wと5Wの2種類、選ぶことができます。
チャンネル1はECC83(=12AX7)を2本使用した、もっとも一般的なプリアンプ回路となっているようです。チャンネル2は、古いVOXアンプにも使われた5極管EF86を使った回路で、ゲインを高めに設定してあり、強いドライブサウンドが得られるようになっているそうです。
パワーアンプにはEL84を2本使用。まさにブリティッシュアンプ、というチューブですね。整流にはEZ81を使っていて、全ての段においてチューブを使用した、本物のフルチューブアンプというわけですね。
スピーカーは、セレッションG12Mが1機搭載されています。
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コントロールは、チャンネル1がVolume、Toneと5種類のBass Shape選択スイッチを持ち、これにより低域の出方を調整するようですね。チャンネル2はGAIN、そしてWarmとBright選択式のVoiceスイッチ、BASS、MIDDLE、TREBLE、VOLUMEとなっています。マスターヴォリュームはありませんが、その代わり30Wと10Wの出力切り替えが可能となっています。
ARTISAN 30では、チャンネル1に5極管EF86が使われ、Blackstar ARTISAN 15のチャンネル2のような感じになっているようです。チャンネル2はECC83、つまり12AX7が3本使われています。BrightモードではEL84を生かした高級コンボアンプ、Warmモードではヴィンテージブリティッシュアンプ風のサウンドとなるようです。パワー管はやはりEL84で、これを4本使用し、整流管にはGZ34が使われています。
スピーカーは、セレッションの12インチ、Vintage30を2つ搭載しています。
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プリ管にはECC83、12AX7を3本、パワー管にはEL34(6CA7)を4本使用し、整流回路はハイパワーサウンドを作り出すため、あえてソリッドステートを採用しているようです。
キャビネット412Aは、240W入力16Ωモノラル、もしくは120W入力8Ωステレオに対応した、セレッション12インチVintage30を4発搭載したタイプとなっています。
というわけで、BlackstarのARTISANシリーズのアンプでした。基本的には古いブリティッシュアンプを元として作られているようですが、現代的、かつ独創的な仕様もあり、なかなかおもしろいアンプとなっているように思います。15W/5Wの低出力フルチューブアンプから、100Wフルスタックまでラインナップされており、いろいろと用途に応じて選ぶことも出来そうですね。プレキシ、AC30とはまた違った、古くて新しいブリティッシュサウンドを持つアンプとして、ちょっと注目してみたいと思います。