ひょんな事から、思わぬ物をいただいてしまいました。ウェブサイト「エフェクターを作りたい僕個人の製作マニュアル」のゴリさんが製作されている、SoudGoriというブランドのファズペダルです。これがまた、非常におもしろいサウンドで、かなり気に入ってしまいましたので、さっそくレビューさせていただこうと思います。
SoundGori SitarFuzz カレー味
こちらが、「SitarFuzz カレー味」です。ポップな絵柄の、シタールを構えてターバンを巻いたおっさん(?)が印象的です。名前もSitrFuzz(シタールファズ)、しかもカレー味!ということで、ちょっと、「インド人もびっくり」と書かれたカレーパンを思い浮かべるような、かわいらしい見た目がおもしろいです。
搭載されるコントロールはFuzz、Tone、Levelとなっています。このペダル、なぜいただけることになったかといいますと、元々別の方が購入されたものだったそうですが、「音が鳴らない」ということで返品になったそうです。なぜ音が鳴らなかったのかというと・・・どうやら9V DC INPUTのところにLine6のAC-ACアダプタを入力してしまったのではないかということで、ダイオードとFETが破損してしまったため、とのことです。このトラブルでゴリさんは仕方なく返品を受け付けられたそうですが、普通だったらこれは完全にユーザー側の過失で、有料の修理はしてくれても返品はまず受けてもらえません。みなさんもアダプタは間違えないようにご注意ください。
ということがあって、基板の一部が焦げてしまい、売り物にならなくなってしまったのでよかったら、という大変ありがたいお誘いをいただきまして、是非!とお願いして送っていただいた次第です。ゴリさん、本当にありがとうございます!
基板のアップです。写真中央上の左あたりの基板が焦げているのが分かります。トラブルの名残ですね。もちろんこちらで販売されている製品版ではこんな焦げ跡はありませんのでご安心をw
では、レビューの方させていただきたいと思います。
- 操作性
使い慣れた歪み系の定番的な3ノブ構成ですので、迷うことはないと思います。ペダルのサイズは、奥行きがMXRサイズより一回り小さく、横幅がすこし大きいタイプのケースで、ボードへの組み込みはまぁ、普通ですね。奥行きがすくなめなので、ギリギリに詰め込んで2段にするような場合は良い感じかもしれません。
- サウンドレポート
では、まずいつもどおりサンプルを録ってみました。
サンプルサウンド
誰もが聞いたことのあるあの名リフを元にアレンジしてみました。ギターはFender MEX 50s Telecaster、リアPUフルで、アンプはGreco GVA Customです。ペダルのセッティングは、ゲインが4時、トーンが1時あたりとなっています。あと軽めのリバーブをかけています。
このペダルは、形としてはオクターヴファズなんですが、いわゆるRoger Mayer OCTAVIAのようなタイプとはまた違っているようで、原音に対してオクターヴアップがあまり主張しないため、非常に独特のファズサウンドとなります。よく聞けばオクターヴも出てるかな〜というあたりのサウンドがおもしろいです。バリバリとした音色で、初期の頃の暴れやすいファズペダルを想像させる音色だと思います。しかも、この音源を聞いていただいても分かると思いますが、ファズとしては異常なほどノイズレスです。このサンプルはACアダプタ駆動で録っていますが、それでこのレベルとは・・・すばらしいです。
シタールファズと名付けられているからには、シタールっぽい音色が出るかというと、これはそれぞれの感性次第というところでしょうか。例えばコントロールはFuzzが1時、Toneが11時あたりです。そして、このペダルの後段にBOSS CE-5をつないで薄いコーラスと、強めのリバーブを掛けてるとシタールっぽくなったりします。。コーラスをかけることで、元のファズのもつバリバリ感をすこし和らげ、曲の雰囲気に合わせてみました。曲のバッキングについては・・・もし欲しい方はネット上を探せばmidiファイル等が見つかるかと思います。
こんな感じの、非常におもしろいファズペダルです。このペダルの説明はゴリさんのサイトの左のメニューの「販売」というところから、SitarFuzzを選べば見ることが出来ます。そして、こちらで販売もされています。どちらかと言えばほとんど趣味で製作されている方ですので、価格もクオリティを考えると安すぎるくらいに設定されています。また、回路図や周波数特性なども説明ページに載せられていますので、自作をしてみたいという方にとっても参考になるのではないかと思います。
というわけで、SoundGori SitarFuzz カレー味のレビューでした。こんなに楽しいファズペダルをいただけるなんて、改めてゴリさんにはお礼をさせていただきたいと思います。ありがとうございます!