ピックアップメーカーとして多大な人気を集める、Seymour Duncanは、数多くのエフェクターも開発しています。今回は、そんなSeymour Duncanから発売された、個性的なディレイペダルをご紹介したいと思います。
この、SFX-10 Deja Vu Tap Delayは、デジタルディレイとアナログモジュレーションディレイを組み合わせたエフェクトペダルです。
5つあるコントロールは、左からディレイ音と原音のバランスを調整するMix、デジタルディレイとアナログモジュレーションディレイを混ぜ合わせるD/A Blend、Feedback、アナログモジュレーションディレイ専用コントロールのModulation、そして右側のフットスイッチ奥に設置されたスイッチで機能を切替えられるRatio/Delay Timeコントロールとなっています。このRatio/Delay Timeコントロールは、Ratioモードのときは右側のTap Tempoフットスイッチでのタップテンポの速度とディレイタイムの割合をセットします。つまり、タップテンポは4分音符の速さで踏んでも、ディレイタイムを8分音符や付点8分の長さにすることが出来るというものです。ディレイタイムモード時には、ここのコントロールで3〜2600msまでのディレイタイムを設定できます。
また、ペダルのON/OFFをトゥルーバイパスとするか、シームレスディレイ(ディレイをOFFにしても最後の残響だけが残る)とするかを切替えるスイッチが、左側ペダルON/OFFフットスイッチの奥に搭載されています。
このペダルは入出力端子関係も充実しています。まず1IN2OUTのステレオ仕様に対応していて、また昨日ご紹介しましたAnalog.man ARDX20のようにY字ケーブルを使うことでディレイ音にかかるエフェクトループを搭載しています。このループは、Wet Out/Insert端子を使うのですが、ここに普通のケーブルを差し込めば、ディレイ音のみを分けて出力することも可能となっています。また、FB Insert端子にエクスプレッションペダルをつなぐことで、ディレイのリピートを可変させることが可能となっています。
さらに、Ratio/Delay TimeコントロールをDelay Timeモードにして右に回しきると「ループモード」となり、最大約20秒のルーパーとして駆動させることもできます。このモード時には、タップテンポスイッチを踏んでいる間にフレーズが録音され、離すと自動的にループが始まる、という形となっています。
また、ループモードではない状態でタップテンポスイッチを長押しすると、Delay Timeコントロールではまかないきれない2600mSを超える、最大約20秒までのディレイタイムを設定することが可能です。この場合、スイッチを長押しした時間がディレイタイムとなるようです。
という感じで、一気に説明してみましたが、このペダル、本当に面白そうです。たとえば、D/A Blendコントロールを中央付近にして、Modulationコントロールを上げると、アナログモジュレーションディレイとシンプルなデジタルディレイをブレンドすることができるので、深いコーラスペダルのような効果を作り出すことも出来ますし、タップテンポはもちろんのこと、超ロングタイムディレイやルーパーとして使えて、さらにエフェクトループも搭載しているという、まさに優れものですね。マルチエフェクト的な多機能デジタルディレイはすでにいくつも発売されていますが、こういう形での多機能ディレイというのはあまりなかったのではないかと思います。アナログディレイとデジタルディレイをミックスするという発想もとても面白いです。「デジャヴュ(既視感)」なんて名前が付けられていますが、あまり見たことのないタイプの機能性だと思いますw
こちらでサウンドを聞くことが出来ます。っていうか、なんかディレイ買ったばかりなのにまた欲しくなってきたんですが・・・ww
是非とも弾いてみたいペダルです!
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