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Strymon BRIGADIER


元Line6のデザイナー、Lucian Tuさんが設立したDamage Control。そのDamage Controlが突如として発表し、これまで主力としてきたPedal Lineをディスコンにしてまで注力するのが、今やたらと話題のStrymonシリーズです。今回は、「こんなに音の良いDELAYは聴いたことがない…。」という、かなり挑発的で自信に溢れた謳い文句のデジタルディレイ「Strymon BRIGADIER」のレビューをしてみたいと思います。
Damage Controlはすでに、Pedal Lineで「Time Line」というディレイを発売していて、多機能デジタルディレイとしてEventideやLine6と並ぶモデルとして高い評価を得ていました。
それならこのBRIGADIERも期待できるだろうということで・・・さっそくレビューいってみようと思います。

Strymon BRIGADIER


こちらが、その「BRIGADIER(ブリガディール)」です。ロイヤルアーミーで准将を意味する言葉ですね。大佐の一つ上の階級だそうです。なぜ准将なのかは不明ですw
ペダル名の下に「dBucket DELAY」と書かれていますが、これはDamage Controlの新開発DSPに採用されている「dBucketテクノロジー」を使ったディレイということですね。dBucketは、アナログディレイを作り出すBBDチップの動きをシミュレートしたという技術です。

コントロールはこんな感じです。5つのノブがあり、上段左からTIMEとMIX、下段左からBUCKET LOSS、REPEATS、MODとなっています。それぞれディレイタイム、ドライ音とウェット音のミックス、フィルター、フィードバック、モジュレーションの設定となっています。また、上のノブの間にMODEとTAPという3モード切替スイッチが搭載されていて、それぞれTIMEノブのディレイタイム設定範囲、TAPスイッチ設定時の音符となっていて、TAPスイッチは4分音符(TAPと同じディレイタイム)、付点8分音符、3連符となっています。ディレイタイムがShortモードになっていても、タップテンポでロングディレイに設定することも出来ます。(ただし、dBucketテクノロジーによってディレイタイム設定が長くなるほどアナログディレイっぽい残響音となる特性があるため、ShortモードでのロングディレイよりもLongモードでのロングディレイの方がクリアなディレイ音となります。)最大ディレイタイムは5秒です。フットスイッチは2つ、左側がタップテンポを設定するTAPスイッチで、右側がエフェクトのON/OFFを切替えるBYPASSスイッチとなっています。フットスイッチはいくつか役割があるので、ここでまとめて説明してしまいます。まずBYPASSスイッチですが、このスイッチを押したまま電源を入れる(アダプタをつなぐ)ことで、バイパスモードを切替えることが出来ます。最初の設定はトゥルーバイパスとなっていますが、モードを切替えるとバッファードバイパスとなり、このモードではエフェクトをOFFにしても最後のリピートだけが残るシームレスディレイが可能となります。もう一度同じ操作をするとトゥルーバイパスモードに戻ります。
TAPスイッチは、演奏中に長押しすればその間だけフィードバックが最大となり、一気に発振状態にまで持って行けます。BOSS DD-6やDD-20のWARPモードや、DMB Lunar EchoのTake Off的な効果が作れますね。また、TAPスイッチを押しながらアダプタをつないで電源を入れれば、エクスプレッションペダルのコントロールノブ設定モードとなります。その状態で最初に動かしたノブが、エクスプレッションペダルでコントロールできるノブとして設定できます。
さらに、TAPスイッチとBYPASSスイッチの両方を押しながらMIXコントロールを動かすと、エフェクトON時の音量を調整できます。12時の位置を基本に、右に回せばブースト、左に回せばカットができます。
・・・ということで、BRIGADIERの機能を一気に説明してみました。

入出力端子は奥側にまとめられています。1IN2OUTに対応していますが、2つのアウトプットで出音に違いはないようで、パラレルアウトが可能という形式になっていますね。あとはエクスプレッションペダル端子と、電源端子です。

BRIGADIERは、普通のセンターマイナスDC9Vアダプタで駆動できます。写真右は代理店さんが付けているアダプターですね。かなり小型です。左はCAJ PB12DC9-2.5Rという、うちでEventideのペダルを駆動させるときに使ってるものです。この付属アダプタ、かなり小さいですが横幅はCAJよりちょっとだけ大きいです。駆動電流は200mAということです。デジタルなので消費電流は大きめですが、それでも普通のアダプタで駆動できるというのはいいですね!


内部はこんな感じです。でっかいDSPチップが目立ちますね。意外とシンプル・・・に見えるかも知れませんが

基板は3階建てですw まぁそりゃそうですよねw

このStrymonシリーズはかなり小型で、しかも軽いのも特徴的です。せっかくなのでいろんなディレイでサイズ比較

こんな感じです。サイズとしては、MXRを横に2つ並べたくらいでしょうか。Aqua Puss MkIIより一回り小さいくらいです。こうして見てみると、Timefactorのサイズも機能を思えば異常な小ささですね。そしてAKAI E2の存在感も異常ですw
写真はこんなところでしょうか。全部比較してみるのも面白いんですが・・・とりあえずはフルアナログディレイのWay Huge Aqua Puss MkII、そして多機能デジタルディレイのEventide Timefactorの2台と軽く比較しつつ、レビューを書いてみようと思います。

  • 操作性

かなりシンプルです。アナログディレイやDD-3と比較するとそこそこ複雑さはありますが、これだけの機能をもつデジタルディレイとしては非常にシンプルにまとめられたディレイペダルだと思います。操作系統をシンプルにまとめたせいで、逆にバイパスモードやエクスプレッションペダルを使うときは若干ややこしい操作が必要にはなってきますが・・・それはそんな頻繁にやることでもないでしょうし、説明書を読めばすぐ分かると思います。
音作りに関しては、楽器店での試奏でも特に問題無く行うことができそうですね。ちなみにTimefactorを以前試奏したときは大変でした・・・お店にあるパンフレットをじっくり読みながら音出しをしていたのを思い出します・・・w

  • サウンドレポート

では音について書いてみましょう。
まず、単純にデジタルディレイとしての音からいきます。BUCKET LOSSとMODコントロールをゼロにして適当なディレイタイムで音を出してみます。
ディレイ音は、かなりギター用にチューニングされている印象ですね。「デジタルディレイっぽさ」はあまり感じません。かといってこの設定ではアナログディレイとももちろん違います。ディレイ音が原音の邪魔をすることなく、それでいて控えめというわけでもなく、しっかりとクリアなディレイサウンドを奏でています。かなり絶妙な調整がなされたディレイサウンドです。
Timefactorと比較してみると、その理由がよく分かりました。残響音が若干、ミッドレンジに寄っているんですね。Timefactorはディレイサウンドをいろいろ加工できるんですが、基本となるディレイ音は恐ろしいほどクリアでフラットです。対してBRIGADIERは、ギターの中域が少し強調されたディレイサウンドなので、自然で太いディレイサウンドに感じるんだと思います。これは使い方次第でどちらが良いとは言えませんね。好みに応じてというところでしょうか。
では、BUCKET LOSSコントロールを上げていってみましょう。このコントロールは、3時あたりでフィルターが最大になり、そこから先はアナログディレイの発するノイズをシミュレートした部分が強くなっていきます。弾いてみると、確かに・・・アナログっぽい!?ように感じます。やわらかいディレイサウンドですね。同じディレイタイム/フィードバック量にしてAqua Puss MkIIと比べてみると、Aqua Puss MkIIの方がフィルター、というかディレイ音の減衰が強いです。こうして並べて比べると、本物のアナログディレイとはまた音が違うのは違うんですが、「デジタルっぽさ」というのは全然ないですね。Timefactorにも「Vintage Delay」モードというのがあって、アナログディレイやテープエコーサウンドをシミュレートできるんですが、アナログディレイに近いのはBRIGADIERだと思います。TimefactorのVintageモードは、それはそれで良い音なんですが、「後からフィルターをかけた」ような雰囲気が若干あるのに対して、BRIGADIERのBUCKET LOSSコントロールはもっと自然で、「構造上仕方なくフィルターをかけた」サウンドに近いように思いました。
また、BRIGADIERをShortモードにしてタップテンポでディレイタイムを長くしたときのフィルター感は最高です。BUCKET LOSSコントロールよりももっと自然なフィルターがかかっています。秒単位のロングディレイでここまで自然なフィルター感のあるディレイサウンドは、他のペダルではなかなか出すことが出来ないのではないかと思います。とても気持ち良い音です!
続いて、発振サウンドを。REPEATSコントロールを最大にするか、TAPスイッチを踏み続けることでディレイ音が発振します。発振音もかなりアナログっぽさがありますが、Aqua Puss MkII・Timefactorと比較するなら、どちらかといえばTimefactorよりの発振ではあります。逆に言えば、Timefactorよりもアナログっぽい発振ということですね。5秒のディレイタイムでアナログっぽく発振させることができるだけでもすごいことだと思います。エクスプレッションペダルでTIMEコントロールを調整すれば、TAPスイッチを踏みながらエクスプレッションペダルで発振音を自在にコントロール、というようなこともできます。TAPスイッチを離せば普通のディレイに戻せますし、この操作性は素晴らしいです。
 
というわけで、BRIGADIERのレビューでした。コンパクトで軽くて、しかもこれだけ素晴らしいサウンド、操作性を実現しているのは本当にすごいです。これだけのクオリティを実現しているわけですから、話題になるのも当然ですね。本当にすごいペダルです。不満点は全くないですね。
あえて言えば、フルアナログディレイとは音は違います。デジタルディレイとして最高にクリアかといえば、Timefactorと比べるとそうでもありません。しかし、サウンドの調整が本当に絶妙です。どのディレイも個性があるので、使う場所や好みで選べば良いと思いますが・・・好みに合うかはともかく、機会があればBRIGADIERの音を一度は鳴らしてみて欲しいと思います。謳い文句に似ていますが・・・たしかにこんな音のディレイペダルは見たことがないです。

 
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