以前、きになるシリーズでも書いた、RADIALの多機能ディストーションペダル、「TONEBONE」のHOT BRITISHを試してきました。
さすが人気があるだけのことはありますね!さっそくレポートしてみたいと思います。
RADIAL TONEBONE HOT BRITISH
TONEBONE HOT BRITISHは、その名のとおり英国製のアンプサウンドをシミュレートしたペダルです。真空管12AX7を使用したディストーションですね。
コントロールは、LEVEL、HIGH、LOW、CONTOUR、DRIVEとなっています。CONTOURは中域の出方を調整します。そして3つの3モードスイッチが搭載されていて、それぞれTOP END、VOICING、MID BOOSTとなっていて、TOP ENDは高域を強調する、フラット、削る(相対的に中低域を強調)が選べ、VOICINGは中域強調型、ドンシャリ型、フラットの3モード、そしてMID BOOSTは強力にブースト、普通にブースト、フラットの3モードが得られます。つまりこれらを組み合わせることで27通りのモードが搭載されているというわけですね。
では、セッティングを見てみます。
Fender USA American Standard Stratocaster(Rose wood) |
RADIAL TONEBONE HOT BRITISH
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では、レポートしてみます。
- 操作性
多機能なのでなれるまでちょっとかかるかもしれませんが、悪くない操作性だと思います。さほど気になったことはありませんでした。曲中でモードを変えたりするにはしゃがんでスイッチを動かさないといけない、というのは場合によってはマイナスとなる可能性もありますね。
- サウンドレポート
音は、かなり派手ですw
最初はなかなかセッティングがうまくいかず、「シャリシャリの音」になってしまったんですが、これが慣れてくると、だいたいセッティングのポイントが分かってきて、音圧のある音や抜けのいい音、ドンシャリからミッドに集中したサウンドなど、いろいろな音が出ます。
EQやCONTOURがおそろしいほど効くので、慎重なセッティングが必要となりますが、その分細かく音作りができますね!歪みはハイゲインで、DRIVEをゼロにしてようやくクランチ、という感じです。
鋭く重たいミュートや、ブルージーでまろやかなサウンドなど、本当に幅広く音作りができるので、これは一つあると重宝するのではないかと思います!
たとえば、相反するセッティング・・・つまりドンシャリモードにミッドブーストとかもやってみたんですが、EQ等をうまく調整すれば、破綻したような音にはなりませんね。逆に、EQ次第で相当極端なセッティングをすることもできます。
基本的に、この「HOT BRITISH」は倍音がすごく豊かで、そうですね・・・あえて言うなら、MarshallのJCM系のサウンドという感じに思いました。プレキシのようなゲインが低く張りのある音も作れないことはないと思いますが、試奏の時間ではセッティング時間がちょっと足りませんでした。でもこれは本当にいいペダルだな、と思います。
ちょっと気になる点としては、「スイッチが弱い」ということで、このペダルのもっとも故障しやすい部分という話もききます。ただ、もちろん個体差があると思いますので、そのあたりはなんともいえません。
こういう多機能な歪みって、どこかに「使えないセッティング」があったりするものなんですが、これは、「わざと極端に」することはできても、なんだかんだで使えるセッティングを作ることができるというのはすごいと思います。27通りのモード切替もすごいですが、この効きのいいEQは大変使いやすいと思いました!
というわけで、RADIAL TONEBONE HOT BRITISHのレポートでした。音作りがやりやすく、おもしろいペダルです。メタル系の方に愛用者が多いといわれるHOT BRITISHですが、メタルだけでなくハードロックやパンク、メロコアといった多くのジャンルで使えるいい音だと思います。